原因
肺性脳症は、肺機能の低下が原因で発症します。正常な肺は、酸素を身体に取り入れて二酸化炭素を排出する機能を有しています。しかし、肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、この機能が著しく障害を受けます。
その結果として、血液中の二酸化炭素が上昇(高二酸化炭素血症)し、一方で酸素の濃度が低下(低酸素血症)するようになります。
高二酸化炭素血症や低酸素血症が存在すると、脳への血流が大きく変化して、正常よりも脳圧が高くなります。この状態が続くことで脳の機能が正常に働かなくなってしまい、結果として肺性脳症が引き起こされます。
また、感染症や利尿剤、鎮痛剤などの過度の使用、うっ血性心不全、気道閉塞などが存在すると、高二酸化炭素血症や低酸素血症が助長され、肺性脳症が誘発されやすくなります。
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