たんどうかんせんしょう

胆道感染症

最終更新日:
2018年09月05日
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2018/09/05
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概要

胆道感染症とは、肝臓で産生された胆汁の通り道である胆管や胆嚢に生じる感染症のことを指します。胆道感染症は大きく分けて、急性胆管炎と急性胆嚢炎の2つの病気が含まれる概念です。

胆道感染症を発症すると、発熱や吐き気、嘔吐、全身倦怠感、寒気などの症状が出現します。治療では、全身状態に応じて輸液などを適宜検討します。また、抗生物質の投与も行われます。

原因

胆道感染症は、腸管内に生息する細菌が胆管や胆嚢に入り込むことを原因として発症することが多いです。その他、全身のその他の部位に細菌の感染巣があり、そこから血流により胆管や胆嚢に細菌が運ばれ、胆道感染症が引き起こされることもあります。

胆道感染症は、結石やがんなどの異物が存在すると誘発されやすいです。この際には、肝臓で産生された胆汁の流れが滞ってしまうことで細菌感染が生じやすい状況に陥ります。

胆道感染症を引き起こす細菌としては、多種多様なものがあります。たとえば、大腸菌やクレブシエラ、腸球菌、嫌気性菌などを挙げることができます。

症状

胆道感染症を発症すると、発熱や吐き気、嘔吐、全身倦怠感、寒気などの症状が出現します。胆道はお腹のなかでも右上周辺に存在するため、感染症が生じることでこの周辺に痛みを覚えることがあります。

また、胆道感染症では結石やがんなどによる胆汁の閉塞起点が存在することもあります。この際には、黄疸が出現し皮膚や白眼が黄色く変化することもあります。さらに病状が進行すると、血圧低下や意識障害などの状況に陥ることもあります。

検査・診断

胆道感染症では、全身の炎症状況や黄疸の有無(程度)、胆汁のうっ滞、臓器障害などを評価するための血液検査が行われます。具体的には、白血球やCRP、γ-GTPやALP、ビリルビン、クレアチニン、血小板などの項目が検討されます。

胆道感染症では血液中に細菌が入り込んでいることもあるため、これを確認するために血液培養が行われることもあります。内視鏡検査にて胆汁が採取できた場合には、それを用いた培養検査も行われます。

また、胆道感染症では胆道の炎症状況を画像的に評価することもあります。具体的には、超音波検査やCT検査、MRI、MRCPなどの画像検査が検討されます。

治療

胆道感染症では、全身状態が非常に不安定になることもあるため、状況に応じて輸液などを適宜検討します。細菌感染症が原因となっているため、速やかな抗生物質の投与も求められます。この際、複数の細菌が関与している可能性があることを考慮し、幅広い細菌を対象にした抗生物質の選択が求められます。

胆道感染症では、状況によってドレナージ術も行われます。内視鏡を用いて消化管内から体外にを排泄することもありますし、皮膚から針を刺して行うこともあります。

結石やがんなどの閉塞起点が存在している場合には、これらに対処するための治療(手術など)を検討することも求められます。

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