症状
顔面や頭部の皮膚に黄色調や蒼白色調の母斑(あざ)を生じます。母斑は直径1~10cm程度、形状は類円形や線状です。頭部に生じた場合には病変部に毛が生えず、円形脱毛症のような脱毛斑となります。母斑は、成長とともに病変部の皮膚が盛り上がったり凹凸を生じたりするようになり、色調も濃くなっていくのが特徴です。また、思春期以降には脱毛斑にさまざまな皮膚腫瘍を併発することがあり、発症し得る腫瘍としては基底細胞がん・汗器官系腫瘍・脂腺系腫瘍・毛包系腫瘍・有棘細胞がんが主に挙げられます。
また、顔の真ん中に母斑を認めるほか、けいれんや精神発達遅滞がみられる場合は“線状脂腺母斑症候群”が疑われます。線状脂腺母斑症候群はごくまれな病態ですが、母斑・けいれん・精神発達遅滞のほかにも、心血管系や目、骨格系、泌尿器系の異常を認めることがあります。
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