治療
医療機関における脱臼の治療では、外れた関節を元に戻す整復が行われます。場合によっては整復時に局所麻酔や全身麻酔が必要なこともあります。整復後には装具などを用いて関節が動かないように数週間固定します。
脱臼を繰り返している場合、脱臼しやすい素因を持っている場合、骨折を伴っている場合などには手術が検討されます。
手術の方法は、脱臼した関節の部位、病態、年齢などによって異なりますが、損傷した軟部組織や靱帯などを糸で縫合して正常な構造に近づくように修復する手術法が多く行われています。
また、手術後には関節機能の改善や関節周囲の筋力強化のためにリハビリテーションを行い、多くの場合3~6か月程度で復帰できるようになります。
応急処置
脱臼は自分の力で簡単に整復できることもありますが、正しく行わないと関節周辺の血管や神経などが傷ついてしまう恐れがあるため、無理に自分で整復せず、脱臼した関節が動かないように患部をなるべく楽な状態で固定し、すぐに整形外科を受診することが大切です。
固定するものとしては、患部の上下の関節を含めるくらいの長さ、幅、強度を持つものなら何でも構いません。棒、板、週刊誌、畳んだ新聞紙、包帯、タオル、ハンカチなどを上手く利用して固定しましょう。
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