のうかんしゅっけつ

脳幹出血

最終更新日:
2024年10月23日
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2024/10/23
更新しました
2017/04/25
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治療

脳幹出血が認められる場合には、主に薬物療法などが行われます。

意識が低下し、呼吸が難しい場合は人工呼吸器を装着します。脳幹は小さな組織であるため、手術が難しく、一般的に外科的治療は行いません。ただし、出血が脳室まで及び、髄液の流れが止まり脳室が拡大する水頭症を引き起こす場合や、脳室内の出血を併発している場合は例外です。このような状況では、脳室内にチューブを挿入し、たまった血液を外へ排出する“脳室外ドレナージ”が行われることがあります。

治療を開始し、出血範囲の拡大がみられなくなって状態が安定すれば、早期から栄養療法やリハビリテーションが開始されます。また体を動かすのが難しい麻痺がある場合には、足に静脈の血栓症を起こしやすいため、足の関節運動や機械によるマッサージを行います。

薬物療法

薬物療法では脳幹出血の悪化を防ぎ、症状を改善して全身の状態を安定させることを目指します。以下の薬などが使用されます。

  • 降圧薬……血圧を下げて、血腫の拡大や新たな出血が起こるのを防ぎます。発症初期は注射薬を用い、なるべく早めに血圧を十分に下げて維持し、その後早期に内服の降圧薬に切り替えます。
  • 止血薬……止血薬は通常用いませんが、血液を固まりにくくする抗血栓薬を服用中の患者が出血した場合、その抗血栓薬の効果を打ち消す薬(中和薬)として使用することがあります。
  • 脳圧降下・浸透圧利尿薬……頭蓋内圧を下げ、脳のむくみによる組織の障害を抑えます。

栄養療法

意識障害や嚥下障害(えんげしょうがい)がある場合には、鼻からチューブを挿入し、胃に直接栄養を送る経鼻経管栄養などを行います。一方、意識に問題なく、飲み込みの機能を評価して問題がない場合には、経口での栄養摂取を開始します。

リハビリテーション

脳幹出血では出血でダメージを受けた神経に麻痺が起こり、両方の手足をうまく動かせないといった重度の後遺症を残すことがあります。そのため、患者の状態が安定したら、すみやかに日常生活動作(ADL)改善のためにリハビリテーションを開始します。リハビリテーションでは、座位・起立訓練から歩行訓練、話す・飲み込む訓練など、患者の障害に応じた動作訓練が行われます。

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