治療
道化師様魚鱗癬では症状を和らげるための対症療法を行います。
新生児期には、皮膚バリア機能の障害に伴う感染や脱水を防ぎ、体温をコントロールするため、輸液投与や呼吸管理を徹底して行います。皮膚には、白色ワセリン、サリチル酸ワセリン、尿素配合薬、活性型ビタミンD3製剤などの外用剤を使用します。サリチル酸ワセリンや活性型ビタミンD3製剤は、使用量の増加に伴い発熱や脱水、吐き気、血液中のカルシウム濃度上昇などのリスクがあるため、副作用に注意しながら用います。また、成長障害がみられる場合は栄養管理も必要です。
内服薬では、道化師様魚鱗癬にはビタミンA誘導体“レチノイド”の投与が有効です。ただし、レチノイドは唇の荒れや精子や卵子の形成に異常をきたす可能性があり、子どもに投与した場合は骨の成長障害が起こることもあります。そのため、内服中は副作用に十分注意することに加えて、内服期間終了後も一定期間は避妊する必要があります。
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