ちょうさしぼうさんたいしゃいじょうしょう

長鎖脂肪酸代謝異常症

監修:

治療

長鎖脂肪酸代謝異常症の治療で重要なのは空腹状態を避けることです。特に乳児期は、低血糖を予防するために哺乳間隔を空けないようにする必要がありますが、超重症例を除けば、幼児期以降は単に食事を抜かないように注意する程度の対応で十分になります。ただし、感染症に罹患した際など、食事が摂れないような場合には、低血糖症状が現れる前に早期に救急外来を受診し、ブドウ糖輸液などの処置を受けることが必要です。

現在のところ、長鎖脂肪酸代謝異常症を根本的に治す方法はありません。低カルニチン血症を合併した場合には、L-カルニチンの投与が有効ですが、これによりアシルカルニチンが増加し、心臓に悪影響を及ぼす心毒性も報告されているため、血中遊離カルニチン濃度を慎重にモニタリングしながら投与します。

また、近年、わが国では一部の長鎖脂肪酸代謝異常症患者に対してベザフィブラート(脂質異常症治療薬)の有効性が報告されています。また、米国においてトリヘプタノインが有効であるとする研究結果が報告されています。これらの薬剤は、特に低血糖や重症化による入院の頻度を有意に低下させるとの報告もあり、研究が進められています。

最終更新日:
2025年01月31日
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2025/01/31
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