検査・診断
現在では三頭酵素欠損症など長鎖脂肪酸代謝異常症の多くは新生児期に行う「新生児マススクリーニング検査」の対象疾患となっています。そのため、新生児期に発見されるケースも増えています。
一方で、新生児マススクリーニング検査の対象となっていないタイプや、検査をすり抜けるケースも存在します。そのような場合は、症状から長鎖脂肪酸代謝異常症が疑われた際に次のような検査が行われます。
血液検査
長鎖脂肪酸代謝異常症では、血糖値の低下、アンモニア値の上昇、肝機能の悪化などが認められます。そのため、少しでも長鎖脂肪酸代謝異常症を疑った場合は、アンモニア値、AST値やALT値などの肝機能を示す数値を評価するために血液検査が必要です。さらに血清を用いたアシルカルニチン分析(タンデムマス分析)を行います。この分析には濾紙血(乾燥させた少量の血液)または血清(血液を遠心分離した際に上層に分離される液体)を用いますが、血清を用いた方がより正確に診断できます。
画像検査
長鎖脂肪酸代謝異常症は脂肪肝やけいれんなどの症状を引き起こすこともあるため、必要に応じてエコー検査、CT検査、MRI検査などの画像検査を行うことがあります。
遺伝子検査
長鎖脂肪酸代謝異常症の確定診断には遺伝子検査が必要な場合があります。
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