かいほうこっせつ

開放骨折

最終更新日:
2019年01月18日
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2019/01/18
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概要

開放骨折とは、骨折した際に皮膚が破れて、骨が外に露出する状態です。雑菌による感染症を引き起こすリスクが懸念されるため、速やかな治療が求められます。

開放骨折は、強い外力によって生じることがあり、他の部位の損傷が見られることもあります。血圧や呼吸状態、意識状態などを同時に評価することで治療方針が決定されます。

原因

開放骨折は、強い外力によって骨折した骨が皮膚を突き破ることで起こります。たとえば、交通事故や転倒、スポーツなどで生じることがあります。

正常な皮膚は、外界の雑菌が体内に入り込まないようにするバリア機能を有しています。しかし、皮膚が損傷を受けるとバリア機能が損なわれ、環境中の雑菌が骨に容易に付着して、感染症を生じることがあります。

症状

骨折部位の痛みや出血、腫れなどが見られます。皮膚が損傷し、損傷部位が大きい場合には、骨が外から見えることもあります。細菌感染症が続発する可能性があるため、緊急手術が必要です。

開放骨折を起こした場合、全身各所に損傷が加わっている可能性もあります。こうした場合には、大量出血からの血圧低下、肺の損傷に伴う息苦しさや呼吸障害などが見られることもあります。

検査・診断

開放骨折は、強い外力によって生じるため、骨折部位の評価以外にも、意識状態や呼吸状態の確認、血圧測定などが行われることもあります。骨折部位の評価には、局所のX線撮影(レントゲン写真)やCT検査が行われます。また、超音波検査や全身のX線撮影、CTやMRIなどの画像検査によって、骨折部位以外に損傷がないかどうかも確認します。

治療の一環として、雑菌の汚染を受けた組織を切除しますが、その検体を用いて培養検査を行います。培養検査の結果は、抗生物質を選択する際に参考になります。

治療

開放骨折を起こした際には、全身状態を確認し、必要に応じて輸液や人工呼吸管理などが行われます。

また、感染症を起こす可能性が高いため、速やかに洗浄や汚染の強い組織の切除が行われます。さらに、汚染が疑われる細菌に対して、殺菌作用のある抗生物質を投与します。

骨がずれている場合には、整復し、骨片が動かないように固定します。感染症のリスクを考慮して、皮膚の外から固定する創外固定が多く選択されます。

そのほか、破傷風を予防するために、予防接種や免疫グロブリンの投与が行われることもあります。治癒の過程では、機能を損なわないよう、適切なタイミングでリハビリテーションも行われます。

 

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