とうぶがいしょうこういしょう

頭部外傷後遺症

最終更新日:
2018年09月11日
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2018/09/11
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概要

頭部外傷後遺症とは、事故などで頭部に外傷を受けた後に生じる後遺症のことを指します。スポーツがきっかけで起こることもあります。

てんかんや手足の麻痺(まひ)などさまざまな症状が残ることがあり、日常生活の質が大きく低下することも懸念されます。

そのため、外力が加わった後に疑わしい症状が出現した際には、早期に医療機関の受診を検討することが大切です。

原因

頭部外傷後遺症は、頭部に対して外力が加わることがきっかけで起こります。具体的には、以下のような状況が挙げられます。

  • 転倒
  • 交通事故
  • 喧嘩
  • ボクシングやラグビーなどのスポーツ

など

さらに、虐待が原因となることもあります。

脳挫傷や硬膜外血腫、硬膜下血腫、くも膜下血腫などが生じると障害が残ることもあり、最悪の場合は死に至ります。

症状

実際にどのような後遺症が現れるかは、きっかけとなった外力の強さや性質、損傷を受けた脳の部位や範囲によって異なりますが、例として以下のような症状が見られます。

  • 意識障害(重症の場合には植物状態)
  • けいれん発作(てんかん
  • 記憶力や認知機能の低下
  • 性格の変化(怒りっぽくなる、意欲がなくなるなど)
  • 抑うつ気分
  • 睡眠障害
  • 頭痛
  • めまい
  • 視力低下
  • 手足の麻痺
  • 震え
  • 発語障害

など

後遺症により日常生活動作が著しく制限を受けることもあります。

検査・診断

頭部外傷の原因となった出来事や身体所見から推測し、頭部CT検査やMRI検査などの画像検査により診断します。そのほかにも、必要に応じて髄液(ずいえき)検査や脳波検査を行います。

病態に応じた治療を行っても障害が残存してしまった場合には、半年や1年単位で定期的にCT検査やMRI検査を行い、病変の増大がないか、経過観察します。

治療

症状の程度に合わせてリハビリテーションを行い、失われた機能が回復するよう、また、残された機能で補填できるように対処します。

手足の動きを改善するリハビリテーションのみならず、関節が硬く動かしにくくなる拘縮(こうしゅく)の予防や、嚥下(えんげ)機能や発語機能の向上にも必要に応じて対応します。

また、認知機能に障害が残ることもあるため、認知能力の向上を目的としたリハビリテーションも行われます。

そのほかにも、てんかんには、抗てんかん薬を使用するなど、状況に応じた治療が行われます。

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