症状
骨盤臓器脱の主な症状として、臓器の下垂症状と排尿・排便症状が挙げられます。
下垂症状
初期段階の骨盤臓器脱は無症状であることがほとんどです。しかし、進行すると下腹部や腟に何かが降りてきているような違和感が生じたり、入浴時に腟からピンポン玉のように腟壁が飛び出し、触れたりするようになってきます。これらの症状は基本的に横になって眠っているときには生じず、立って活動を開始してしばらく経過したタイミングで起こりやすいことが特徴です。
さらに進行すると、常に股の間に何かが挟まったような感覚があるほか、腟壁が常に飛び出した状態になり下着に擦れて出血するなど、歩行が困難になる方もいます。
排尿・排便症状
急に排尿したくなったり、排尿の頻度が高くなったりすることがあるほか、逆に尿が出にくくなったり、尿が残っている感じ(残尿感)がすることもあります。
いずれの場合も夜間や起きたばかりのときは排尿に関する症状を感じにくく、午後や夕方になるにつれて症状が強くなる傾向があります。重症例では、尿管が引っ張られることにより尿が腎臓などにたまる“水腎症”を引き起こすこともあります。また、直腸瘤が生じていると便秘や便が出にくくなる場合もあります。
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