治療
IgA血管炎では、軽症の場合であれば無治療でも自然に軽快することが多いです。原則的に、軽症例に対しては安静と対症療法をしながら経過観察を行います。
薬物治療では、中等度以上の消化器症状や関節症状に対して短期の副腎皮質ステロイドの投与を行います。腹部症状は副腎皮質ステロイドがよく効く場合が多く、減量や中止により再発することが少なくありません。
腎炎については、腎生検の組織所見を参考に、重症度に準じた治療が選択されます。組織所見が重症の場合は、副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬を選択します。小児では腎炎の治療反応性は良く、再発もまれですが、成人では腎機能障害や尿異常の遷延を認めることがあります。
腹部症状や関節症状には、副腎皮質ステロイドが主に選択されますが、血液を固めるために必要な因子である第XIII因子の低下を認める場合は第XIII因子製剤が投与されることもあります。
小児においては比較的予後良好な病気ですが、成人では腎障害を残すこともあるため注意が必要です。
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