原因
先天性QT延長症候群と二次性QT延長症候群で、発症の原因は異なります。
先天性QT延長症候群の原因は、心筋の電気的な活動を司るイオンチャネルという部位の生まれつきの異常とされています。現在のところ、先天性QT延長症候群を引き起こす遺伝子変異はいくつか明らかにされており、異常がある遺伝子によって症状の現れ方が異なります。
一方、二次性QT延長症候群は原因がはっきり分からないこともありますが、抗不整脈薬、抗菌薬、向精神薬、抗アレルギー薬などの副作用によって引き起こされることが多いとされています。そのほか、血液中のカリウム・マグネシウムの不足などの電解質異常や脈拍が遅くなることもこの病気の誘因となることが分かっています。
なお、二次性QT延長症候群は何らかの後天的な原因によって引き起こされますが、その原因があるからといって全ての人が発症するわけではありません。元々QT時間が長い傾向の人が発症しやすいとされており、詳しく調べると二次性QT延長症候群の患者の4分の1程度に、先天性QT延長症候群でみられる遺伝子変異が認められることが分かっています。
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