検査・診断
診断には、PAO・SAPHO症候群に特徴的な臨床症状の確認とX線検査(レントゲン)、CT、MRI、骨シンチグラフィーなどの画像検査が重要となります。ほかの病気の可能性を除外するために骨生検を行う場合もあります。
X線、CT、MRIでは、骨の炎症や、異常な骨化、関節の隙間の変化などが観察されます。骨シンチグラフィーとは、検査前に注射した薬剤(放射性同位体)が骨の病変に集まる性質を利用した画像検査です。PAO・SAPHO症候群では骨シンチグラフィーで、胸の前面中央にある胸骨と、その両側左右にある鎖骨の炎症が牛の頭のように見えることから“bull’s head pattern”として特徴づけられています。ほかに、脊椎や仙腸関節の炎症も見られます。
世界的に用いられる診断基準がいくつか提唱されており、診断の際にはいずれかの基準が利用されます。これらの基準は現時点で完全に確立されたものではないため、今後さらに改訂されていく可能性があります。特徴的な症状がみられれば、皮膚症状がなくてもSAPHO症候群と診断されることもあります。ほかの病気である可能性を慎重に除外する必要があるため、場合によっては複数の診療科の医師が協力して診断を行います。
医師の方へ
「SAPHO症候群」を登録すると、新着の情報をお知らせします