さほーしょうこうぐん

SAPHO症候群

同義語
PAO,掌蹠膿疱症に伴う骨関節炎,掌蹠膿疱症性骨関節炎
最終更新日:
2021年04月09日
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2021/04/09
更新しました
2021/03/15
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治療

現在、PAO・SAPHO症候群の治療法として確立されたものはありません(2020年11月現在)。治療は対症療法が基本となり、禁煙などの生活指導、病巣感染のある方では扁桃摘出術や歯周炎などの治療を優先します。また、脊椎関節炎掌蹠膿疱症関節リウマチなどの治療を参考に薬物療法も行われます。ただし、痛みは自然に寛解することがあるため、特に治療を必要としない例もあることには注意が必要です。PAO・SAPHO症候群は予後がよく、症状をうまくコントロールすることで生活の質の改善が期待できます。

一般的に、まず使用されるのは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。NSAIDsは、関節、骨、皮膚のいずれの症状に対しても、ある程度の効果があることが報告されています。痛みが強い場合には、ステロイドや抗リウマチ薬が用いられ、効果が得られることがあります。ビスホスホネート製剤は骨粗しょう症などによく用いられる薬ですが、骨の破壊を抑え骨量を維持する作用があるため、骨や関節の痛みを抑える効果があると報告されています。歯科治療中の患者さんにビスホスホネート製剤を投与するときは、歯科医との連絡調整が必要です。

これらの薬が効きにくい場合には、生物学的製剤(体内で作られるたんぱく質などを応用して作られた薬)である抗TNF製剤が用いられることがありますが、よく効いた例と無効または悪化した例の両方が報告されており、その効果はまだ十分に確認されていません。最近、既存の治療に抵抗性の掌蹠膿疱症に対して、抗IL-23抗体製剤の有効性が認められ、保険適用として承認されました。まだ保険適用ではありませんが、PAOに対しても抗IL-23抗体製剤の有効性が示されています。

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