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公開日 : 2017 年 04 月 12 日
更新日 : 2017 年 10 月 20 日

記事1『突然死の恐れも?ストレスで心臓発作が誘発される原因はマグネシウムの不足にある』では、人は大きなストレスを受けるとマグネシウム・カルシウムの尿中排泄量が増加し、細胞内で不足したマグネシウムに代わって入り込んだカルシウムによって、様々な身体症状が現れることをご説明しました。

ところが、私たちがマグネシウム欠乏症になりやすい原因はこれだけではありません。日本人のマグネシウム摂取量が年々減少しているという問題が関わっています。これは、日本人の主食であるコメの摂取と、日本での食生活の欧米化に伴う動物性たんぱく質の摂取増加のためといえます。

ストレスのかかる環境下でマグネシウムを十分に摂らない生活を続けると、重篤な身体疾患を引き起こす可能性があるため、非常に危険です。引き続き東洋大学健康栄養学科教授で医師の西牟田守先生に、栄養学的な観点からマグネシウムの摂取の重要性についてご解説いただきます。

現代人は食事からマグネシウムを摂取しなくなってきている

2001年から2010年にかけて、ほとんどの年代で年々マグネシウムの摂取量が減少している現状があります。

たとえば成人男性の場合、2001年の時点で272mgと摂取基準(平均必要量)の310mgを満たしていませんが、2010年時点では242mgにまでさらに減少してしまっています。女性の場合も同様です。このように、日本人のマグネシウム不足は年齢・性別を問わず深刻化しているのです。

マグネシウムをとりにくい食品多、取りやすい食品①未精製の穀類

雑穀米

炭水化物の供給源、穀類は精製の過程でマグネシウムが失われる

炭水化物はエネルギー源となり、私たち日本人は炭水化物を中心した食生活を送っています。炭水化物の供給源としては穀類、すなわちお米や小麦(パン、うどん、パスタ、ラーメンなど)が挙げられます。しかし、これらの食品は要注意です。

日本人は、主食として精白米を食べています。これは未精白の玄米や雑穀米とは異なり、細胞成分であるマグネシウムなどは精白の過程で大部分失われています。玄米やいも類、豆類は精白しないためマグネシウムの供給源になっています。

穀類とマグネシウムの関係

主にエネルギー源となる食品の100kcalあたりのマグネシウム濃度
(データは西牟田守先生のご研究に基づく)

上記は食品成分表と食事摂取基準のリストから、主にエネルギー源となる食品のエネルギーを抜き出し、該当食材の100kcalあたりのマグネシウム濃度を評価した表です。

この表では、30~39歳の女性が1日あたり必要とするエネルギー量から食事摂取基準を換算し、エネルギー100kcalあたりではマグネシウムなどの微量栄養素が何mg必要かを示しています。

表によると、30-39歳の女性の食事摂取基準は1日2000kcal、マグネシウムは240mgですから、100kcalあたり12mgのマグネシウムが必要になります。

次に、食品ごとに100kcalあたりのマグネシウム含有量をみてみると、全粒粉の小麦が43mgであるのに対して精製された小麦は6mg、また玄米の場合は31mg含まれているのに対し、精白米は6mgです。精製の過程で5分の1~7分の1にまでマグネシウム供給量が低下してしまうことがわかります。

元来精白とは、穀類の細胞成分を排除し食べやすくする工程です。マグネシウムは細胞内に多いので、精白の過程で穀類の細胞成分が排除されれば、マグネシウムも取り除かれてしまうのです。

このように、精白された穀類からはマグネシウムを効率的に摂取できないため、日常的に精白された米や小麦を炭水化物として摂取している現代人は、慢性的にマグネシウム不足に陥っていると考えられます。炭水化物の供給源には注意する必要があるといえます。

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