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高血圧の原因の1つに?マグネシウム不足と血圧の関係性
高血圧は1つの原因からではなく、複数の原因によって起こります。よく知られているのは塩分の摂りすぎですが、その他にも交感神経の作用や、マグネシウムの不足によって高血圧のリスクが上がります。特にマグ...
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高血圧の原因の1つに?マグネシウム不足と血圧の関係性

公開日 2017 年 11 月 26 日 | 更新日 2017 年 11 月 28 日

高血圧の原因の1つに?マグネシウム不足と血圧の関係性
松浦 秀夫 先生

社会福祉法人恩賜財団済生会支部 広島県済生会 済生会呉病院 院長

松浦 秀夫 先生

目次

高血圧は1つの原因からではなく、複数の原因によって起こります。よく知られているのは塩分の摂りすぎですが、その他にも交感神経の作用や、マグネシウムの不足によって高血圧のリスクが上がります。特にマグネシウムの摂取不足は日本人に多く、高血圧の原因としてはあまり知られていませんが、高血圧を含め人体にさまざまな影響をおよぼすことがわかってきています。

今回は高血圧の原因と、マグネシウムの不足について済生会呉病院 院長の松浦秀夫先生にお話を伺いました。

血圧調節のメカニズム

血管

血管の平滑筋と心筋の収縮によってコントロール

血圧は血管の壁にある平滑筋(へいかつきん)という筋肉と、心臓の筋肉である心筋の収縮によってコントロールされています。平滑筋には血管の抵抗を調節する役割があり、心筋は血液を血管に送り出す役割を持っています。このバランスによって人間の血圧は正常な値に保たれています。

高血圧にはさまざまな原因がある

高血圧の原因といえば「塩分の摂りすぎ」がよく知られています。しかし、高血圧に至るにはこの他にもさまざまな原因があるといわれています。ここではいくつかの代表的な原因について詳しくご説明します。

<代表的な高血圧の原因>

  • 塩分の摂りすぎ
  • 交感神経が優位な状態が続く
  • マグネシウム不足 など

高血圧の原因①-塩分(ナトリウム)の摂りすぎはなぜ高血圧を招く?

塩

食事のなかで塩分を摂りすぎると高血圧を招きます。これにはいくつかの原因が考えられています。

循環血液量が増えることで高血圧になる

1つめは、塩分過多が起きることで循環血液量が増加してしまうからです。血液には体内の塩分が少ないと循環血液量が減り、塩分が多いと循環血液量が増加する仕組みがあります。

実は動物の体は元来塩分を蓄えやすい性質を持っています。これは海から陸へと生活環境を変えた生物の歴史に影響しているといわれています。海で生活していた頃の生物は、海水中に十分な塩分が常に溢れていたため、塩分を溜め込む必要がありませんでした。しかし、陸に上がった生物は塩分を摂取できる機会が少ないため、体のなかに塩分を溜め込むメカニズムが進化しました。

そのため塩分の多い食生活を送っていると、体内に塩分を溜め込みやすくなります。それにともなって循環血液量が増加すし、高血圧に発展してしまうのです。

血管収縮が起きることで高血圧になる

2つめは塩分の増加が細胞内のカルシウムの増加を引き起こし、血管の収縮を促すことで高血圧を起こしてしまうからです。カルシウムには血管の壁にある平滑筋(へいかつきん)はたらきかけ、血管を収縮させる役割があります。

塩分が多く体のなかに取り込まれると、平滑筋の細胞にも過剰な塩分(ナトリウム)が入り込んでしまいます。平滑筋にナトリウムが多く含まれると、それを追い出すはたらきが起こります。そのはたらきに伴って必要以上のカルシウムが平滑筋の細胞内に入り込んでしまうのです。

人によって異なる食塩の感受性

塩分過多と高血圧は上記のように密接に関わっています。しかし塩分を過剰に摂取している方が必ずしも高血圧を引き起こすというわけではありません。

人間の体には人それぞれの「食塩の感受性」があります。食塩の感受性が高い方は、食塩をたくさん取ればその分食塩が体のなかに蓄積され、血圧が上昇します。その一方で食塩の感受性が低い方は不必要な食塩を自然に排泄してしまうため、食塩を多く摂ったとしても血圧にさほど大きな影響が出ることはありません。

しかし「食塩感受性」を評価することは難しく、個人個人が食塩の摂り過ぎに注意することは非常に大切です。

高血圧の原因②-交感神経が優位の状態が続く

自律神経

血圧は交感神経の緊張によっても上昇します。交感神経とは自律神経の一種で、体の活動力を高めるはたらきがあります。同じく自律神経の一つで、交感神経と対抗する副交感神経は体を休めるはたらきを持ち、これらのバランスによって人間は活動と休息を繰り返しています。交感神経がはたらくと、血管の収縮が強くなり、心臓からたくさんの血液が送られるようになります。

運動や活動などで一時的に交感神経が優位となり血圧が上がる分には、自然な反応といえます。しかし自律神経が乱れ、交感神経が優位の状態が続くと血圧の高い状態が続いてしまうため注意が必要です。

高血圧の原因③-マグネシウム不足

ミネラル

マグネシウムは細胞内のカルシウムの増加を抑える

マグネシウムは血圧に直接的に影響することはありません。しかしマグネシウムには血管を収縮させるカルシウムと密接な関わりがあります。マグネシウムはカルシウムが血管を収縮させるはたらきを抑制し、血圧を正常に保つ役目があります。そのためその役目を果たすマグネシウムが不足してしまうと、高血圧を引き起こす1つの原因となります。

マグネシウムとは?

体のなかでさまざまなはたらきをする

ここでマグネシウムについてご説明します。マグネシウムとは、カルシウムなどと同じく5大栄養素として知られるミネラルの一種です。マグネシウムは体内で300以上の酵素のはたらきを調節する重要な栄養素として知られています。

<ミネラルの5大栄養素>

  • ナトリウム
  • クロール
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム

マグネシウムはカルシウム、カリウム、ナトリウムに次いで体内に多くみられます。また、すべてのマグネシウムが体内で機能を発揮するわけではありません。「イオン化」したマグネシウムのみ生存に必要なはたらきをします。

イオン化とは?

イオンとは「電離した元素や分子」のことで、水に溶けた際に電気を通す電解質(ミネラル)などの物質のことを指します。体のなかでイオン化しているミネラルは、人の体のなかでさまざまなはたらきをします。

イオン化したマグネシウムを測定するのは難しい

現在臨床の現場では、血中のマグネシウムを測る検査によってマグネシウムの量を計測しています。もちろんこの検査によってマグネシウムの量が適正値よりも低ければ、高血圧やその他のマグネシウム不足による症状が懸念されます。

しかしこの検査では、計測されたマグネシウムがイオン化しているのか、そうでないのかを知ることはできません。マグネシウムがイオン化しているかどうかを調べるには専用の医療機器を用いた専門的な検査が必要となります。そのため臨床の現場でイオン化したマグネシウムを測定することはほとんどできません。

理論上、マグネシウム不足が高血圧を引き起こすことは間違いないのですが、このような背景からマグネシウム不足が厳密にどの程度高血圧と強く結びついているのかを評価するのは難しいという現状があります。

マグネシウム不足が引き起こすさまざまな影響

マグネシウム不足は高血圧以外にも体内にさまざまな影響を及ぼします。マグネシウム不足が引き起こす病態としてよく知られているものは下記のとおりです。

<マグネシウム不足による人体への影響>

高血圧 (松浦 秀夫 先生)の連載記事

高血圧の臨床、特に生活習慣の修正や予防について取り組んでいる。減塩に関しては個人へのアプローチに加え、地域の高血圧専門医や呉市とともに集団的・社会的アプローチを通じて広く活動し、高血圧治療、予防への啓発を行っている。「こだわりのヘルシーグルメダイエットレストラン in 呉 & 広島」「減塩サミット」などを展開している。

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