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喘息の対処方法-発作を予防するためには?

喘息の対処方法-発作を予防するためには?
三島 渉 先生

横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック 理事長

三島 渉 先生

目次
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喘息は命にかかわることもある病気です。しかし、吸入ステロイドという治療薬の登場によって、ここ数十年の間に死亡率が大きく減少してきています。吸入ステロイドは喘息の原因となる口、鼻から肺までの空気の通り道の炎症を抑え、喘息の症状が強く出てしまう発作を予防するための治療薬です。そのため、継続的な吸入が必要です。

今回は喘息の発作を予防する手段や、実際に発作が起きてしまった場合の対処方法について横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック院長の三島渉先生にお話を伺いました。

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喘息の発作を予防するには?

「吸入ステロイド」の継続が大切!

吸入薬

記事1『喘息の症状とは?-風邪の後、治まらない咳にも注意』でもお伝えしましたように、喘息は基本的に寛解*することはあっても、完治の難しい病気です。発作が出ていないときでも気道*が炎症を起こしているため、継続的に発作*を予防し管理していくことが必要です。そこで「吸入ステロイド」という薬を継続して吸入すれば、多くの発作を予防することができます。

寛解……病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽減した状態

気道……鼻や口から肺へとつながる空気の通り道

発作……咳、息苦しさなどの喘息の症状が強く出ている状態

そのほか、発作を予防するために心がけたいこと

前述の通り、喘息の発作予防には「吸入ステロイド」の継続が第一です。それに加え、その他下記のようなことへの注意も大切です。

<発作を予防するための注意点>

  • 発作の原因となるウイルス感染の予防
  • 禁煙
  • 肥満

ウイルス感染を予防

手洗い・うがい

記事1『喘息の症状とは?-風邪の後、治まらない咳にも注意』でも述べましたように、喘息の発作は風邪やインフルエンザなどのウイルス感染がきっかけとなって起きることもあります。そのため、うがい・手洗いや予防接種など、日々の予防を心がけるようにしましょう。

たばこは吸わない

禁煙

喫煙は成人喘息(大人の喘息)患者さんに多い「非アトピー性喘息」の危険因子として大きく関連しているといわれています。受動喫煙も含め、たばこの煙を吸わないように心がけましょう。

太り過ぎに注意する

ダイエット

記事1『喘息の症状とは?-風邪の後、治まらない咳にも注意』でも述べましたように、喘息は肥満によって重症化しやすいことがわかっています。これは脂肪によって気管が圧迫されやすいだけでなく、肥満細胞に炎症を悪化させる作用あるからだといわれています。

そのため、特に成人喘息(大人の喘息)では、メタボリックシンドロームをはじめとする肥満を防ぐことが喘息の予防にもつながります。

吸入ステロイドとは?

気道の炎症を抑える薬

気道

喘息は呼吸する際に空気の通り道となる気道が炎症を起こし、狭くなることによってさまざまな症状が生じる病気です。吸入ステロイドはその炎症を抑えることによって、喘息の発作を予防します。

「喘息の治療薬は発作が起きているときだけ使えばよい」と思っている方もいますが、吸入ステロイドの場合それは違います。吸入ステロイドは発作が起きなくなったあとも、継続して吸入することが大切です。なぜなら、喘息患者さんの気道は発作が起きていないときでも炎症が生じているからです。

また、吸入ステロイドだけでは発作を予防できない重症度の高い患者さんには、予防のために併せて飲み薬などを処方することもあります。

吸入ステロイドの副作用

副作用の心配は少ない

ステロイドはもともと炎症を抑える薬として処方されています。「ステロイド」という言葉を耳にすると、さまざまな副作用を心配する方もいるかもしれません。しかし、吸入ステロイドは全身に与える副作用がほとんどないことが特徴です。

吸引ステロイドは、全身に薬剤の成分がまわる内服や注射と違い、吸引によって気管支に薬剤を届けられます。そのため薬剤が気管支と限られた範囲内にとどまります。また、使用する薬剤の量は少量という特徴がありますので、薬剤による副作用の懸念は少なくなります。吸入時に胃に入った微量な薬も肝臓で分解されます。吸入後口に残ったわずかな薬剤はうがいで取り除くことができます。

吸入ステロイド

それでも発作が起きてしまったら?

胸を押さえる

吸入タイプの薬剤で気道を広げる

吸入ステロイドなどで予防をしていても、喘息の重症度によっては発作が起きてしまうことがあります。もし発作が起きてしまったらできる限り楽な姿勢を取り、呼吸を整えましょう。

発作時には吸入タイプの気管支拡張薬を吸入することで発作を抑えます。気管支拡張薬は気道の周りの筋肉を緩ませ、気道を広げる効果があります。しかし、多用すると動悸や手のふるえなどの副作用が生じることもあるので、使用回数に注意が必要です。

また、もし発作が起きてしまったらどうすべきかをあらかじめ医師に相談しておくことも大切です。

喘息は命にかかわる病気

病院・ベッド

命を落とす方は年々減少傾向にある

喘息は命にかかわる病気であるといえます。しかし、その死亡者数は年々減少傾向にあります。

喘息の死亡者数

1990年代に吸入ステロイドが登場するまで、喘息の治療薬は気管支拡張薬のみが一般的で、主に気道を広げることによって治療をするしかありませんでした。その当時は喘息によって命を落とす方が多く、もっとも多い年では7,200人以上が命を落とすこともありました。しかし、吸入ステロイドの登場によって気道の炎症を抑える治療が確立してからは、発作を未然に防ぐことができるようになり、喘息で命を落とす人が減ってきています。

それでも厚生労働省による人口動態統計月報年計によれば、2016年度に喘息で命を落とした方は1,405人です。私は医師として喘息で命を落とす患者さんを少しでも少なくするために、吸入ステロイド治療についてきちんと説明し、吸入を継続してもらえるように努力しています。

治療を続けてもらうために

1日1回の吸入を習慣に

歯磨き

2018年2月現在、吸入ステロイドは開発が進み1日1回の吸入で発作を予防できるものが増えてきました。これにより、今まで以上に患者さんの日々の負担が軽減されたのではないでしょうか。就寝前や歯を磨く前など、吸入の習慣を付け、ぜひ日々のサイクルに取り入れてほしいと思います。

吸入ステロイドの大切さを説くために

先生

私は、患者さんが喘息や吸入ステロイド治療についてより深く理解し、治療を継続してもらえるように書籍を執筆しています。そして、喘息を理由に当院で受診している患者さんにこの書籍をお渡ししています。このような取り組みによって患者さんが喘息という病気を理解し、吸入ステロイドを安心して継続してもらえるように工夫しています。

喘息は今や治療を受ければ無症状で過ごせる可能性もある病気です。通院を継続し、発作を予防することがとても大切です。

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