治療
治療では、頭蓋や顔面の骨を広げる手術を行います。頭部の変形が目立つ場合や、頭蓋骨内の圧力が高い場合、呼吸障害がある場合、眼球突出が著しい場合などでは早期の手術が必要となります。
頭部の手術には、縫合部分を切除する縫合切除術、頭部を一度の手術で大きくする頭蓋形成術、頭蓋骨を少しずつ大きくする骨延長術などがあります。どの手術法を選択するかは患者の年齢や症状によって異なりますが、近年では患者の負担が比較的少ない骨延長術が多く選択されています。この方法では、広げたい骨に延長装置を取り付けて骨を少しずつ伸ばしていきます。
アペール症候群の治療には、頭蓋骨の手術だけでなく、手指の癒着を分離する手術や、上顎(上あご)の裂け目(口蓋裂)を閉じる手術なども行われます。症状の程度によって異なりますが、適切な時期に手術を受けることで予後が改善するといわれています。ただし、多くの場合、成人するまでに複数回の手術が必要となることが一般的です。
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