症状
頭蓋骨が早期に癒合してしまうために、正常な形成がなされず頭蓋がゆがんだ形となります。具体的には、頭の前後径が幅に対して短くなる短頭蓋、後頭部の平坦化などが認められます。
アペール症候群では頭部だけでなく顔面の形成異常も認められるため、眼間開離 (眼と眼の間が広くなる) や眼球突出、斜視、くちばし状の鼻といった特徴的な顔貌を示すことも知られています。さらに、上顎骨の形成不全により口腔領域にも影響が及び、噛みあわせが不良になるといった歯学的な問題も起こります。
また、アペール症候群では手や足の指が左右対称性に癒合してしまう合指(趾)症をともなうことも特徴として挙げられます。肩や肘関節の形成不全や心疾患をともなう場合もあります。頭蓋骨の早期癒合は、頭蓋の形成異常だけでなく、脳の発達にも影響を及ぼすことが知られています。
患者さんによって程度はさまざまですが、精神運動発達遅滞が認められることもめずらしくありません。この他、水頭症、頭蓋内圧の上昇、頚部や気管の異常、伝音性難聴、多汗やoily skinといった皮膚症状などがみられることもあります。
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