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しゃし

斜視

最終更新日
2021年03月30日
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2021/03/30
更新しました
2020/11/30
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

斜視とは、両眼の視線を目標に向かって合わせられない状態(両眼でものを見ようとした際に、一方の眼は目標を見ているにもかかわらず、片眼の視線が目標とは別の方向に向いている状態)を指します。視線のずれる方向によって内斜視や外斜視などと分けられます。

両眼で見ることで初めて立体的にものを見ることができるため、斜視になっていると立体感が低下します。また視線がずれているため、ものが二重に見える複視を生じることがあります。斜視の程度が大きいと整容的に問題となることもあります。

小児期の斜視は、弱視の原因となることがあります。視力の発達過程で斜視を認めることにより、斜視眼の視力が十分に育たないため起こります。

また、先天性白内障網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)などの小児期の眼の病気により視力不良となっているために、視線がずれて斜視になってくることもあるので注意が必要です。眼科で視力検査や眼底検査を受けるようにしましょう。

成人の斜視は、眼の疲れや複視などの症状を伴うことがあります。小児期からの斜視が加齢によって悪化し症状が現れることもありますが、外傷や頭の病気、糖尿病高血圧などで起こることがあるため、急に複視などの症状が出た場合には病院で血液検査や頭の検査を受けることが大切です。

原因

眼の周りには眼を動かす外眼筋という筋肉がついており、脳から神経により外眼筋に指令がくることで眼を動かしたり両眼のバランスを保ったりしています。これらのどこかで異常が出た際に斜視が起こります。

原因として以下の要因が挙げられますが、はっきりとした原因が解明されていないものも多いです。

遠視

遠視の子どもはピント調節をしてものを見ようとします。そのときに寄り目の効果がはたらき、眼が内に寄る内斜視を引き起こすことがあります。

視力障害

外傷や病気などで片眼が視力不良になると、視力不良の目が斜視になってくることがあります。

加齢性変化

小児期からあった斜視が加齢により悪化した場合や、加齢に伴う外眼筋周囲の変化により斜視が起こることがあります。

頭の病気

脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)脳腫瘍(のうしゅよう)、頭部外傷などで目を動かす神経に異常が起こることが原因です。

全身の病気

糖尿病高血圧、甲状腺機能異常、重症筋無力症など全身性の病気が原因となることがあります。

スマホやタブレット

これらの長時間使用により内斜視を引き起こすことがあります。

症状

眼位ずれ

斜視は疲れたときに目立ちやすくなります。

時々目が外にずれる間欠性外斜視では、眠いときやぼーっとしているときに斜視が目立ちます。内斜視では近くのものを見るときに目立つ場合もあります。

複視

ものの見え方が左右の眼で一致しないため、ものが二重に見える複視と呼ばれる症状が起こります。子どもは複視を感じないことが多く、成人で発症した場合に感じることが多いです。

頭位異常、斜頸

ものがずれて見えるのを補正するために、頭を回したり首を傾けたりしてものを見ることがあります。

眩しがり、片目つむり

屋外で眩しがったり、片目をつむってものを見たりすることがあります。

斜位近視

間欠性外斜視では、片目で見ればはっきり見えるのに、両目で見ようとするとピントが合わなくなることがあります。これは、外斜視にならないよう両目をそろえようとする際にピント調節がはたらき近視化するためです。斜位近視と呼ばれます。

検査・診断

通常の視力検査、屈折検査、細隙灯(さいげきとう)検査、眼底検査のほかに、斜視が疑われる場合は眼位検査、眼球運動検査、両眼視機能検査などが行われます。

屈折検査では、子どもはピント調節の力が強いため、正確な屈折の評価をするために点眼薬を用いて検査を行います。

そのほか、頭の病気や全身疾患を評価するためにMRIや血液検査を行うことがあります。

治療

斜視の治療は眼鏡装用、遮閉法(アイパッチ)、プリズム装用、手術、ボトックス注射などがあります。

原因や斜視のタイプによって異なりますが、矯正が必要な屈折異常がある場合は眼鏡装用をし、眼位ずれの頻度や角度が大きければ手術を行います。斜視弱視などで、視力が眼鏡をかけても改善されない場合にはアイパッチを行います。

斜視の根治的な治療法としては手術になりますが、ずれ幅や頻度が少ない場合にはプリズム眼鏡の適応になることもあります。また、2015年には斜視の治療法としてボトックス注射が適応になりました。全てのタイプで適応になるわけではありませんが、後天内斜視や甲状腺機能異常に伴う斜視など一部の症例に効果が認められています。

重症筋無力症や甲状腺機能異常など全身疾患に伴う斜視や頭の病気に伴う斜視の場合は、まず原疾患の治療を行います。そのうえで斜視の症状が変わらず長期間変動がないものに対しては、プリズム治療や手術が適応となります。

子どもに多い斜視の種類とその治療

偽斜視

斜視がないにもかかわらず目の位置がずれて見える状態です。

特に乳幼児では内斜視に見えることが多いです。赤ちゃんの鼻は低く、目頭側の皮膚で白目が隠されているために眼が寄っているかのように見えます。

間欠性外斜視

目が時々外にずれる状態です。眠いときやぼーっとしているときに目立ちます。ずれ幅や頻度が大きければ、5~6歳以降で手術の適応になります。

乳児内斜視

生後6か月までに発症した内斜視です。比較的ずれ幅が大きいことも特徴です。両目で見る機能が育たないため立体感などの両眼視機能が不良となりやすいです。早めの手術がすすめられています。

調節性内斜視

遠視によるピント調節が原因で起こる内斜視です。1歳前後で発症し、ものを見ようとしたときなどに目立ちます。はじめは間欠性ですが、経過とともに常時出るようになることが多いです。

調節性内斜視は、眼鏡による遠視矯正が基本となります。そのうえで斜視が残る場合は手術になることがあります。

先天性上斜筋麻痺

子どもの上下斜視の原因として多いです。横を見たときに目が上に上がるということが特徴です。

斜視にならないようにするために、顔を回したり頭を傾けたりしてもの見る子どもが多いです。明らかな頭位異常や斜視が目立つ場合は手術になることがあります。

 

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