いんぷらんと

インプラント

最終更新日:
2024年10月04日
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2024/10/04
更新しました
2017/09/13
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概要

インプラントとは体内に埋め込む人工材料や部品のことを指します。

歯科インプラント治療では人工歯根(インプラント体)を顎の骨や顔面の骨に埋め込み、それを土台として義歯やエピテーゼと呼ばれる人工物を固定します。

インプラントは、インプラント体とインプラント体の上に取り付けるアバットメント、アバットメントに装着する上部構造から構成されます。

目的・効果

歯科インプラント治療の主な目的は、失った歯の機能と審美性(見た目)を回復させることです。

一般的に乳歯は5歳半~6歳頃に永久歯への生え変わりが始まり、12歳頃には全ての乳歯が永久歯へと生え変わります。永久歯は智歯(親知らず)を除くと全部で28本です。しかし、生まれつき歯が足りない方や、う蝕(むし歯)や歯周病などで歯を失った方は、そのままにすると噛み合わせや歯並びが悪くなり、十分に食物を噛めなくなるなどの影響が生じます。そのため、失った歯を補う方法として、ブリッジおよび歯科インプラントなどの治療方法があります。

種類

日本で取り扱いできるインプラントのメーカーは数多く存在します。さらに構造や形状、材質などが異なるものもあります。

たとえば、インプラントの構造にはインプラント体とアバットメントが一体化しているワンピースタイプと、それぞれが分かれているツーピースタイプがあります。また、インプラント体の形状にはインプラント体がネジ状になっているスクリュータイプや円筒形になっているシリンダータイプなどがあります。

検査・診断

口元や歯に関する具体的な悩みなどについての問診のほか、既往歴や家族歴などの聴取、X線撮影やCT撮影による口腔状態の確認を行います。歯科インプラント治療は手術が伴うため、詳細な全身状態の把握が必要です。これらの情報から治療が可能かどうかを判断します。

治療

治療を進める場合には、歯科インプラント治療のメリット・デメリット、治療後のメインテナンスの必要性、合併症とリスク、治療期間、費用などについて説明し、患者の同意のもと治療計画に沿って治療を進めます。

手術は局所麻酔にて行いますが、鎮静薬を静脈に点滴する静脈内鎮静法を行える施設もあります。手術方法としては1回法と2回法があり、患者の状態に応じて選択されます。

1回法

歯肉を切開し、ドリルで顎の骨に穴を開けます。そこにインプラント体を埋め込み、アバットメントを被せます。アバットメントが歯茎から出た状態でインプラントと骨が結合するまで数か月間待ち、結合したら人工歯を装着します。

1回法は手術が1回で済むため2回法と比較すると体への負担が軽く治療期間を短くでき、費用が安いなどのメリットがあります。一方で、歯茎を露出したまましばらく期間をあけるため感染リスクが高く、1回法は治療を行う顎の骨が薄い方や、全身疾患のある方は適応とならない場合もあります。

2回法

手術を一次手術と二次手術の2回に分けて行います。一次手術では1回法と同様にインプラント体を埋め込んだ後、仮の蓋を被せて切開した部分を縫合します。インプラント体と骨が結合するまでは約3~6か月程度の治癒期間を置きます。二次手術では歯肉を切開し、仮の蓋を外してアバットメントを連結させ、その後、歯茎が治癒したら人工歯などを装着します。

2回法は1回法と比較して感染リスクが低く、多くの症例で適応となります。

リスク

手術中のリスクとして、術中・術後の細菌感染や、麻酔を行う際や手術中の神経損傷、インプラント体の迷入*、多量出血、持続する痛み、皮下気腫、器具・器材の誤飲や誤嚥などが挙げられます。さらに、ほかの病気が原因で手術の安全性が低下したり、合併症が生じたりする可能性があるため、持病がある方は治療を受ける前に医師に必ず伝えましょう。

*インプラント体の迷入:インプラント体が上顎洞や口腔底などに入り込むこと。

治療後のメインテナンス

インプラント治療終了後は定期的なメインテナンスと日頃のセルフケアが重要です。

口腔内のケアが不十分だと、細菌のかたまりであるプラークが蓄積されて炎症を起こし、インプラント周囲の炎症を起こす可能性があります。また、使用しているうちに上部構造が緩んだり、破損したりすることがあります。その結果インプラント体に影響を及ぼすことがあります。

一般的には2~6か月に1回程度のペースでメインテナンスを行い、口の中や嚙み合わせの状態、インプラントに異常がないかなどを確認します。

費用の目安

歯科インプラント治療は自費(保険外)診療のため、医療機関によって費用は大きく異なります。あくまで目安となりますが、インプラント1本を治療する場合の金額は平均45~55万程度です。治療する部位の状態により、骨の量が少ない場合に自分の骨などを用いて骨の量を増やす骨造成など追加処置の有無や、上部構造の種類などによっても金額は変わります。

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