検査・診断
乳幼児期から成長発達の遅れや低身長、妖精様顔貌(腫れぼったい眼瞼や太い内側眉毛、上向きの鼻孔など)といわれる特徴的な顔貌などを認める場合には、ウィリアムズ症候群の可能性を疑い、遺伝学的検査が行われます。
遺伝学的検査には、FISH法(fluorescence in situ hybridization:蛍光in situ ハイブリダイゼーション)という特定の遺伝子座*を確認できる手法を用います。通常、7番染色体にはタンパク質の構成に関わるエラスチン(ELN)遺伝子がありますが、ウィリアムズ症候群の患者はELN遺伝子の領域が欠失しています。FISH法でこの領域の欠失が確認されればウィリアムズ症候群と診断されます。
FISH法に加え、最近新たにマイクロアレイ染色体検査が保険適用となりました。この検査方法は、染色体の微細な欠失や重複を網羅的かつ確実に調べる方法です。事前にウィリアムズ症候群の可能性が考えられていなかった場合でも、マイクロアレイ染色体検査で発見される場合があります。
ウィリアムズ症候群であることが分かった場合、心血管疾患合併の有無や程度などを確認するため、心エコー検査や胸部X線検査などが行われます。必要に応じて心臓カテーテル検査が行われることもあります。
*遺伝子座……染色体上における遺伝子の位置
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