症状
ウェルドニッヒホフマン病では、乳児期の早い段階から筋力低下による症状がみられます。手足をしっかり動かすことができず、健診などで病気の存在が疑われることになります。
動かし方以外に、手足の位置も診断に際しては重要な情報となります。ウェルドニッヒホフマン病の赤ちゃんは手をおろしたまま動かさないという特徴があります。
また、膝を曲げた状態で両足を開くように伸ばしていることが多く、これをカエルのポーズになぞらえて「フロッグレッグ肢位(frog-leg posture)」と呼んでいます。
ウェルドニッヒホフマン病では、6か月までに運動発達が停止し、2-3か月から哺乳障害、嚥下障害、呼吸障害が徐々に出現します。ミルクの飲みがままならず、また上手に飲み込むこともできません。誤嚥を来すことも少なくなく、誤嚥性肺炎を起こすことがあります。
本症では、奇異呼吸(paradoxical breathing)という独特の呼吸運動を観察できます。この現象は、肋間筋に対して横隔膜の筋力が維持されているため、吸気時に腹部が膨らみ胸部が陥凹する呼吸を示し、呼気時には逆となるシーソー呼吸を示し、本症の呼吸の特徴と言われています。
適切な治療をしなければ、2歳までに死の転帰をとる重篤な疾患です。首の座り、おすわり、つかまり立ち、独立歩行といった正常なお子さんでみられるような運動発達を達成できないことも特徴です。
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