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サイトメガロウイルス肺炎

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

サイトメガロウイルス肺炎とは、サイトメガロウイルスを原因として引き起こされる肺炎のことを指します。サイトメガロウイルスは、感染者の母乳や尿、唾液などの中に含まれています。

特に、骨髄移植後、エイズ発症時などの免疫抑制状態で生じることが多い病気です。発症すると、発熱や咳などの症状が出現します。治療では、ガンシクロビルと呼ばれる抗ウイルス薬の使用が検討されます。

 

原因

サイトメガロウイルス肺炎は、サイトメガロウイルスによって引き起こされる肺炎です。サイトメガロウイルスは、感染者の母乳や尿、唾液などの中に含まれています。これらに接触することで、サイトメガロウイルスへの感染は成立します。ただし、健常者の場合はサイトメガロウイルスに感染しても症状が出現することはなく、体内にウイルスが潜むことになります。

しかし、移植治療後、AIDS(後天性免疫不全症候群)発症時など、免疫力が著しく低下している際には、体内に潜むサイトメガロウイルスが再活性化することがあります。再活性化したサイトメガロウイルスによって、肺炎が引き起こされることがあります。

症状

サイトメガロウイルスによって肺炎が生じると、発熱や咳などの症状が出現します。肺は呼吸に際して重要な役割を果たす臓器であり、肺の障害が非常に重くなると、息苦しさ・呼吸困難を生じることがあります。

細菌による肺炎と異なり、を含んだ痰がでることはほとんどないのが特徴です。他に、全身症状として筋肉痛頭痛、全身倦怠感などを認めることもあります。

検査・診断

肺に炎症が生じていることを確認するために、胸部単純レントゲン写真やCTなどの画像検査が検討されます。動脈血液検査によって酸素と二酸化炭素の分圧を確認したり、肺の組織障害の程度を評価したりすることもあります。サイトメガロウイルスの存在を確認するための検査も検討されます。

たとえば、気管支鏡検査によって気管支肺胞洗浄液を採取し、その検体を用いてサイトメガロウイルス感染で生じうる細胞の変化を検索することがあります。また、肺の組織を採取してサイトメガロウイルスの存在を検索することもあります。その他、血液検査にてサイトメガロウイルスの量を確認することがあります。

治療

ガンシクロビルと呼ばれる抗ウイルス薬を用いて治療することが検討されます。サイトメガロウイルスは免疫状態が低下しているときに悪影響を及ぼすことが多く、免疫状態を是正できる場合は対処を講じます。

たとえば、AIDSによってサイトメガロウイルスが活性化している場合には、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対する抗ウイルス薬の調整を行います。肺炎が非常に重くなると、呼吸補助が必要とされることもあります。状況に応じて、酸素投与や挿管による人工呼吸器の使用なども検討されます。

 

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