原因
バレット食道は、逆流性食道炎によって食道の粘膜を覆う“扁平上皮”という組織が、胃の粘膜を覆う“円柱上皮”に置き換わる病気のことです。
胃の粘膜は刺激が強い胃酸や胆汁酸などの消化酵素に耐えられる性質を持つ円柱上皮という組織で覆われています。一方で、食道と胃の境目は物を飲み込んだ時以外はきつく閉じられているため胃の内容物が逆流することはなく、刺激に耐えられる性質ではない扁平上皮で覆われています。
しかし、肥満・妊娠などによって腹圧がかかったり、喫煙・加齢・暴飲暴食・飲酒などによって筋力が低下したりすることで食道と胃の境目の筋肉が緩むと食道に胃の内容物が逆流するようになります。その結果、刺激が強い胃酸や胆汁酸にさらされた食道の粘膜は炎症を起こした状態となり、逆流性食道炎を発症します。そして、この状態が続くと炎症を起こした食道の粘膜は刺激に耐えられる円柱上皮に置き換わっていくのです。
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