原因
ヘモクロマトーシスには、生まれつき発症する“特発性ヘモクロマトーシス”と、生まれた後に発症する“二次性ヘモクロマトーシス”があります。日本では、輸血後鉄過剰症*を原因とした二次性ヘモクロマトーシスがほとんどを占めるといわれています。
*輸血後鉄過剰症:鉄過剰症のうち、輸血による鉄過剰と考えられるもの。肝臓や心臓、膵臓、下垂体などに障害が生じるといわれている。
特発性ヘモクロマトーシス
特発性ヘモクロマトーシスは、“HFE”や “トランスフェリン受容体2”、“フェロポルチン1”などの鉄代謝に関連する遺伝子に生まれつき異常があることによって生じます。HFE遺伝子の異常によるヘモクロマトーシスは、欧米の白人で多くみられます。そのほかの遺伝子異常によるヘモクロマトーシスは、欧米、日本ともに存在するものの、極めてまれです。
二次性ヘモクロマトーシス
二次性ヘモクロマトーシスとは、長期間、輸血が行われた場合、慢性の肝臓病やアルコールの過剰摂取などが原因となって引き起こされるものをいいます。もっとも多いのは、原因不明の貧血など病気の治療のために繰り返し大量の赤血球を輸血される場合です。大量にアルコールを摂取した場合も、鉄が過剰に摂取されて引き起こされます。また、貧血の治療として鉄剤の投与を漫然と繰り返した場合にも起こることがありますので、注意が必要です。
医師の方へ
「ヘモクロマトーシス」を登録すると、新着の情報をお知らせします