ほわいとにんぐ

ホワイトニング

同義語
歯科ホワイトニング
最終更新日:
2024年10月01日
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2024/10/01
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概要

ホワイトニングとは、歯の表面に沈着した汚れや着色を取り除き、歯を白くする治療の総称です。ホワイトニングにはさまざまな方法があり、簡単なセルフケアとしては、市販のホワイトニング歯磨き粉を使う方法があります。より専門的な治療としては、歯科医院で特殊な薬剤(歯を白くする漂白剤)を用いるものや、被せ物で歯を覆って白くする方法などがあります。

歯が着色する原因には、コーヒーや紅茶などの飲食物、喫煙、薬剤の副作用、加齢、虫歯や歯周病、オーラルケア不足などが挙げられます。歯の汚れや着色は口元や顔全体の印象を大きく左右するため、多くの場合、審美的な目的でホワイトニングが行われます。

しかし、特に歯科医院で行うホワイトニングは、歯の状態によっては治療が適さない場合やリスクを伴う可能性もあります。そのため、個人の口腔(こうくう)状態や希望に応じて、適切な治療方法を歯科医師と相談のうえで選択することが重要です。また、ホワイトニング後も適切なオーラルケアを継続することで、長期的に白い歯を維持することができます。

目的・効果

ホワイトニングの主な目的は、歯を白くすることで口元の印象を美しく整えることです。歯の着色は口元のコンプレックスとなるケースも多く、顔全体の印象に影響を与えることがあります。そのため、ホワイトニングは見た目の改善だけでなく、コンプレックスを解消して自信につながるなど精神的なコンディションの改善にも役立つと考えられます。

さらに、歯の着色の原因となる汚れなどは虫歯や歯周病の原因にもつながる可能性があります。ホワイトニングでこれらの汚れを除去することで虫歯や歯周病などの予防、改善につながることも期待されます。定期的なホワイトニングを適切に行うことで、歯の汚れや着色の蓄積を防ぎ、美しく健康的な口元を維持することができます。

種類

ホワイトニングの方法は多岐にわたりますが、主に以下の3つに分けられます。ホームホワイトニング、オフィスホワイトニング、そして両者を組み合わせたデュアルホワイトニングです。各方法にはそれぞれ特徴があり、個人の口腔状態や希望する効果、生活スタイルなどを考慮して適切な方法を選択することが大切です。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングには、歯を白くする効果が期待できる成分を含む歯磨き粉やマウスウォッシュによる日常的なケアと、専用のマウスピースに歯の漂白剤を入れて装着する方法があります。通院の必要がなく、歯肉などへの影響が少ないものの、オフィスホワイトニングと比べると効果が現れにくいというデメリットがあります。

オフィスホワイトニング

歯科医院で行われるオフィスホワイトニングでは、ホームホワイトニングよりも漂白効果の高い薬剤を使用し光を当てて歯を白くする方法や、白く硬い素材を歯の表面に重ねて歯を白くする方法などがあります。

短時間で効果が得られ、部分的な施術も可能です。ただし、使用する漂白剤によっては歯の表面を覆うエナメル質にダメージを与えることもあるため注意が必要です。また、過去に虫歯などで神経が失われた歯は変色しやすく、漂白するホワイトニングでは効果が期待できません。このような歯に対しては、歯の中に漂白剤を入れて歯を白くする“ウォーキングブリーチ法”が用いられることがあります。

デュアルホワイトニング

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングと自宅でのケアを組み合わせた方法です。短期間で効果を実感しやすいものの、双方のデメリットを併せ持つ側面もあるため、慎重な実施が推奨されています。

適応

ホワイトニングの適応は歯に神経があるか否かによって異なります。

神経のある歯では、飲食物など生活習慣に起因する着色、加齢による着色、軽度な薬剤の副作用による着色などがホワイトニングの適応となります。

過去の虫歯などで神経が失われた歯に対しては、根管治療*後の変色、歯髄出血による変色、歯髄壊死(しずいえし)による変色もホワイトニングの適応となります。一方で、虫歯がある場合、大きな虫歯の治療痕がある場合、生まれつき歯が十分に形成されていない場合などは、ホワイトニングができない場合もあります。

そのほか、妊娠中や授乳中、小児、気管支喘息など呼吸器の病気がある方などもホワイトニングを行うのは望ましくないため注意が必要です。

*根管治療: 虫歯などにより傷ついた歯の神経(歯髄)を取り除き、歯の中の空洞(根管)を洗浄する治療法。

リスク

ホワイトニングにはさまざまな方法がありますが、歯の漂白剤を用いた処置には一定のリスクがあります。歯の漂白剤を使用したホワイトニングでは、歯の表面を覆うエナメル質にダメージを引き起こすことがあります。多くは軽度のダメージのみで自然に回復しますが、知覚過敏が生じる場合があることも報告されています。

歯科医院で行うオフィスホワイトニングでは、高濃度の歯の漂白剤を使用します。そのため、歯の漂白剤が歯茎や頬の粘膜などに付着した場合、痛みや組織の脱色(白色化)を引き起こすことがあります。また、歯の漂白剤から発生する過酸化水素という気体が気管を刺激し、喉の違和感を引き起こすことがあります。

一方、自宅で行うホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングよりも低濃度の歯の漂白剤を使用するため、全体的なリスクは低くなります。しかし、歯茎に灼熱感が生じたり、マウスピース装着による吐き気を感じたりする場合があるため、注意が必要です。

治療の経過

ホワイトニングの経過は方法によって異なります。

ホームホワイトニングでは、患者の歯型に合わせてカスタムメイドで作成されたマウスピースを使用する方法と、既製品のマウスピースを利用する方法があります。どちらの方法でも基本的な使用手順は同じです。患者自身がマウスピースに歯の漂白剤を注入するか、あらかじめ漂白剤が充填されたマウスピースを使用します。その後、1日1~2時間の装着を2週間ほど継続します。

オフィスホワイトニングでは、週1回の通院を3回ほど繰り返して歯の漂白剤の塗布と光の照射を行います。また、神経がない歯に対してはウォーキングブリーチ法を行うことがあります。この場合は、約1週間ごとに通院し、3回程度の治療で効果が現れるとされています。

いずれの方法でも、ホワイトニング終了後2週間程度は若干の後戻り(歯が再び黄ばむ)がみられることがありますが、その後は白い状態が安定してくるのが一般的です。ただし、長期的な効果の持続は個人の生活習慣やセルフケアの方法に影響されます。喫煙や着色しやすい飲食物の頻繁な摂取などにより、時間の経過とともに歯の白さが失われていく可能性があるため継続的なケアが重要です。

費用の目安

ホワイトニングは自由診療であるため、費用は各医療機関によって異なります。上下全ての歯のホワイトニングを行う場合、ホームホワイトニングであれば3万~5万円程度、オフィスホワイトニングであれば3万〜7万円程度が目安となります。

また、オフィスホワイトニングでは着色が気になる歯を1本からホワイトニングすることができます。その場合は、1本あたり1万円前後の費用が相場となります。

そのほかにも、治療前に検査費用などが必要となる場合もあるため、治療を開始する場合には事前に総額の費用を確認しておくとよいでしょう。

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