症状
ボツリヌス症は基本的に原因となる食品を摂取してから18~48時間ほどの潜伏期間を経て、まぶたが上がらない、ものが二重に見える、ものを飲み込みにくくなる、ろれつが回りにくくなるといった神経症状が現れます。さらに時間が経過すると、脱力が生じるようになり、呼吸筋が麻痺して呼吸困難に陥るケースも少なくありません。また、自律神経の機能にも影響を及ぼすため、唾液や汗の分泌が減少するなどの症状もみられるようになります。
なお、ボツリヌス神経毒素やボツリヌス菌を口から摂取することによって発症するケースでは、下痢、嘔吐、腹痛などの消化管症状がみられ、これらの症状は便秘となることもあります。
症状の重症度は原因となるボツリヌス菌のタイプや年齢などによって異なりますが、軽度な神経障害のみの場合もあれば、呼吸困難が生じて人工呼吸器の装着が必要になるような場合もあります。
また、これらの症状は1か月以上続き、改善するまでに1年以上かかることもあります。
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