症状
メビウス症候群では、眼球運動の異常と顔面神経麻痺がみられます。
眼球運動の異常の例としては、目を外側に動かすことができず、動くものを見る際に目で追わずに首を回して見る様子がみられます。
顔面神経麻痺については、表情を変えることが難しいため、笑ったり泣いたりしているのに表情が変わらない、瞬きをしない、眉毛が動かないなどの症状が現れます。また、顔面神経は涙腺を刺激する役割も担っていますが、異常が生じることで、食事中などの顎の動きにより涙が出ることもあります。
メビウス症候群では外転神経や顔面神経以外にも、下顎神経や舌神経が麻痺することもあります。その場合、口が大きく開けられなくなったり、舌の動きが悪くなったりするため、哺乳や嚥下(口の中の食物を飲み込むこと)がしにくくなります。
そのほか、以下のような症状を伴うこともあります。
- 呼吸器症状:喘鳴(呼吸時にゼイゼイ・ヒューヒュー音がする)、過換気(過呼吸)症状
- 涙の分泌量低下によるドライアイ
- 胃食道逆流症(黒色の嘔吐、鉄欠乏性貧血、体重が増えないなど)
- 筋力の低下、骨の変形、脊柱が曲がる側弯症
- てんかん、自閉症スペクトラム症、聴覚障害、知的能力障害
など
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