治療
治療は急性期と慢性期で異なります。
急性期の治療
急性期の治療では、高カロリー輸液や電解質輸液の投与、タンパク質制限、ビタミンの投与、アシドーシスの治療などを実施します。ビタミンB1の大量投与は症状の改善に効果が期待できるケースもあります。血液が酸性に傾くアシドーシスを起こしている場合には、炭酸水素ナトリウムの薬剤を投与してアシドーシスの補正を行います。これらの治療を行っても症状が改善しない場合には、緊急的に血液をろ過して血液中に溜まった有害物質を取り除く血液浄化療法を行う必要があります。
慢性期の治療
急性期を脱した後や症状が落ち着いた状態で行われる慢性期の治療では、患者が代謝できない分岐鎖アミノ酸を制限した食事や、分岐鎖アミノ酸を除去した特殊なミルクを使用する食事療法を継続的に行います。この食事療法は生涯続けることが一般的です。
また、かぜなどの感染症により体調が崩れると、食事が摂れない状態が続き症状が悪化しやすくなるため、点滴や入院などの治療が必要となることがあります。体調が悪化した場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。
また、急性増悪を回避するために肝移植が検討されます。
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