検査・診断
レット症候群の診断は、その特徴的な症状からなされます。特に重要な項目としては、①目的のある手の運動機能を習得した後に、その機能を部分的、あるいは完全に喪失すること(おもちゃを握らなくなるなど)、②音声言語を習得後に、その機能を部分的、あるいは完全に喪失すること(それまで発していた喃語がなくなるなど)、③歩行異常(歩かない、歩けていても徐々に歩けなくなるなど)、④手の常同運動(手をねじる、口に手を入れる、などの運動)、の4項目です。レット症候群は脳の変性疾患ではなく、脳の損傷を引き起こしうる明らかな原因(たとえば、出産期の低酸素など)は除外する必要があります。また、これら症状は、生後6か月以降に認めることが診断には重要です。
レット症候群では、MECP2遺伝子、CDKL5遺伝子、FOXG1遺伝子の異常が報告されています。これら遺伝子に対しての遺伝子検査が行われることもあります。これらのうちMECP2遺伝子異常によるレット症候群の約90%で報告され、もっとも頻度が高いです。
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