治療
肛門周囲に膿が溜まってしまった場合いは、切開により膿を外に出します。乳幼児痔瘻の治療では、膿を出し切ることが大切です。
下痢やおむつかぶれなどをきっかけとして痔瘻の症状が再燃することもあるので、
- 整腸剤を使用する
- 下痢の原因としてミルクアレルギーなどが考えられる場合は、早い段階で離乳食をはじめる
- 軟膏をお尻周りに塗る
など上記の処置も検討されます。
成人にみる痔瘻と比べて、お子さんの痔瘻は手術をしなくても治癒する可能性が高いとされています。1歳までの経過で治癒することが期待できますが、症状の再燃(おさまっていた症状が再び悪化すること)や軽快を繰り返すこともまれではないので、根気よく対処し続けることが必要です。
ただし、なかにはなかなか治癒せず、痔瘻の症状が幼児期にも続くことがあります。この場合には、手術による治療をおこなうことも検討します。治療は長期化することもあり、手術が必要になる可能性も少なからずあるため、小児科・小児外科でしっかりと経過観察をおこなうことが大切です。
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