おむつかぶれ

おむつかぶれ

同義語
おむつ皮膚炎
最終更新日
2020年05月13日
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2020/05/13
更新しました。
2020/02/21
更新しました。

概要

おむつかぶれとは、おむつを長時間使用することによって外陰部や臀部(でんぶ)が蒸れ、皮膚に炎症が起きる症状のことです。おむつかぶれには、単に皮膚が赤くなる(紅斑)ものから、ぶつぶつができる(丘疹)もの、表皮が剥がれジュクジュクして強い痛みを伴う(びらん・潰瘍(かいよう))もの、真菌感染を併発するものなど、さまざまな症状があります。

かつては乳幼児に多い病気でしたが、近年では高齢化社会の影響により認知症や寝たきりの患者が増えたことで、おむつかぶれを発症する高齢者も多くなっています。高齢者の場合、おむつかぶれを発症すると臀部の皮膚が脆弱(ぜいじゃく)化し褥瘡(じょくそう)を起こしやすくなることも少なくありません。また、おむつかぶれは症状が改善しても発症を繰り返すことが多いため、おむつを着用中は慎重な管理が必要となります。

原因

おむつかぶれは、おむつの長時間着用によって外陰部や臀部の皮膚・粘膜が蒸れて引き起こされます。外陰部や臀部の皮膚・粘膜はもともとデリケートなため、長時間蒸れてふやけた状態で、そこにアルカリ性の尿や便が付着すると皮膚や粘膜にダメージを与えて炎症が起こるのです。さらに、一度ダメージを受けた皮膚や粘膜のバリア機能は著しく低下するため、皮膚や粘膜の深層にも炎症が波及したり、構造自体の破綻を招いて表皮が剥がれたりすることも少なくありません。

また、おむつの中は高温多湿で、なおかつ排泄物がたまるため真菌の一種であるカンジダや大腸菌などの細菌が増殖しやすい状態となっています。このため、これらの菌などが異常増殖して皮膚に炎症を引き起こすケースも多々あります。

症状

おむつかぶれは軽度なものから重度なものまでさまざまな症状が引き起こされます。肌の脆弱性などの体質、おむつの着用時間、排泄物の多さによって症状の程度は異なりますが、具体的には次のような症状が現れます。

発赤、痛み

軽度なおむつかぶれでは、外陰部や臀部の皮膚・粘膜にヒリヒリとした痛みを伴う発赤が生じます。なお、この段階では痛みは常にあるわけではなく、排泄した際に尿や便が病変部に付着することで痛みが誘発されることが多いようです。

湿疹

皮膚や粘膜の炎症が進行するとやや膨らみのある赤い湿疹が見られるようになります。湿疹はおむつの繊維に刺激されて痛みを伴うことが多く、臀部など体重がかかる部位にできると潰れて非常に強い痛みや出血を生じることもあります。

表皮剥離

長時間にわたっておむつの着用を続けると皮膚や粘膜がふやけた状態となるため、体勢を変えたときなどに力が加わると皮膚が剥がれることがあります。表皮剥離を起こすと、非常に強い痛みが生じ、排泄をするたびに泣いたり、大きな声で叫んだりすることも少なくありません。

カンジダ感染

おむつの中は高温多湿でカンジダが増殖しやすい状態です。このため、カンジダによる皮膚炎を引き起こすことがあります。発症すると外陰部や臀部が赤く発赤し、小さな湿疹が散らばるように形成されます。しかし、痛みやかゆみは少なく、見た目よりも症状が軽いのが特徴です。

検査・診断

おむつかぶれはおむつの着用状況や外陰部・臀部の症状などから容易に診断ができるため、検査を行わないことがほとんどです。

しかし、カンジダ感染や細菌感染が疑われる場合は、採取した角層の一部を顕微鏡で観察したり、(うみ)の培養検査などを行ったりすることで炎症の原因を調べる検査が行われることもあります。

治療

軽度なおむつかぶれの多くは、おむつの頻繁な交換、外陰部や臀部の丁寧な洗浄、入浴などを心がけることで自然に改善していきます。しかし、湿疹や表皮剥離が生じているような重度なおむつかぶれの場合は、それらの対処だけでは症状が改善しないことも多々あり、ステロイド軟こうを用いて炎症を鎮める治療をするのが一般的です。

ただし、カンジダ感染による皮膚炎の場合には、抗真菌薬の軟こうを使用する必要があります。ステロイド軟こうを塗るとかえって症状が悪化することがありますので、薬は医師の診察を受けたうえで原因を特定してから使用するようにしましょう。

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