検査・診断
原因を調べるため、主に以下のような検査がおこなわれます。
なかでも重要なのが、血液中のプロラクチンの量です。血中のプロラクチン濃度の正常値は約3~30ng/mLです。この値が100ng/mL以上の場合は、プロラクチン産生下垂体腫瘍を疑って、MRI検査を行います。
ただし、この数字は暫定的なものであるので100ng/mLを下回っても、プロラクチン産生下垂体腺腫を疑うような所見があればMRI検査を行う場合もあります。
血中のプロラクチン濃度が高く、ドパミン産生を抑制するような薬の服薬歴がある場合には、薬剤性を疑います。服薬歴がない方に対しては甲状腺機能の検査を行います。ここで甲状腺ホルモンの低下が見られるようであれば、甲状腺機能低下症によって起こされた高プロラクチン血症を疑います。
血中のプロラクチンの濃度は高いが服薬歴もなく、甲状腺の機能も正常だった場合には、視床下部の機能不全を疑います。
一方、潜在性高プロラクチン血症については、血中のプロラクチン濃度は正常です。したがって、症状が出ているにもかかわらず血中のプロラクチン濃度が正常な場合に疑われます。この場合は、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)試験が行われます。試験の結果、過剰にプロラクチンが分泌されるようであれば、潜在性高プロラクチン血症が考えられます。
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