治療
亜急性硬化性全脳炎では、根本的な治療方法は確立されていません。麻疹ウイルスの増殖を抑えることを目的としてイノシンプラノベクス、インターフェロンαあるいはインターフェロンβなどが使用されます。インターフェロンは髄液中に投与し、脳室オンマイヤーと呼ばれるものを留置することになります。脳に挿入するため、髄膜炎などの感染症には注意が必要です。
病気の進行とともにけいれんや歩行障害、自律神経失調、嚥下障害、呼吸障害なども出現してきます。病状にあわせて抗けいれん薬や去痰剤、下剤、睡眠導入剤、車いすなどの装具の使用、誤嚥を防ぐための食事形態の工夫、胃瘻増設や気管切開、人工呼吸器の使用などが検討されます。
亜急性硬化性全脳炎の治療成績は、まだまだ満足のいくものとはいえません。そのため、今後のさらなる研究の進歩と新たな治療方法の開発が期待されています。
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