治療
前期破水が確認された場合、妊娠時期に応じて治療方法を検討します。
妊娠37週以降の場合
妊娠37週以降に前期破水が生じた場合、およそ80%は24時間以内に陣痛が来て分娩に至るため、一般的には陣痛の発生を待ちます。陣痛を待っている間は胎児の状態を観察し、母親に子宮内感染などがあれば、その管理を行ったり羊水量を確認したりします。
分娩を待っている間に母子の状態が悪くなった場合には、分娩の誘発・促進を行うほか、急速遂娩術(赤ちゃんの頭を器具で引っ張って吸い出す“吸引分娩”、鉗子で赤ちゃんの頭部を掴んで引き上げる“鉗子分娩”、“緊急帝王切開術”など)を検討します。
妊娠37週未満(早産期前期破水)の場合
妊娠34〜35週以上の場合は37週以降と同様、そのまま分娩へ移行することも検討します。それ以前に前期破水が生じた場合は、薬物療法を行い安静に過ごすことで、できるだけ長く胎児が母体の中に居る状態を維持します。
薬物療法としては、羊水の流出を防ぐための子宮収縮抑制薬を、また細菌感染が影響している場合は抗菌薬の処方が検討されます。
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