治療
二次性副甲状腺機能低下症である場合は、原因となっている病気の治療を行いますが、遺伝子異常によるものや原因不明な特発性副甲状腺機能低下症に対しては、根本的な治療は存在しません。
副甲状腺機能低下症による症状の多くは低カルシウム血症によるものであるため、活性型ビタミンD3製剤を使用して血中のカルシウム濃度を上昇させる治療が行われます。また、治療に伴う尿中カルシウム排泄量の増加は、尿路結石や腎機能低下を引き起こす可能性があります。このリスクを最小限に抑えるため、活性型ビタミンD3は必要最小限の投与量に調整され、一般的にカルシウム製剤の併用は行われません。
ただし、テタニーや全身けいれんといった急性症状がみられる場合には、早急にカルシウム値を上昇させるためにグルコン酸カルシウムの静脈投与が行われます。
多くの副甲状腺機能低下症では根本的な治療が難しいため、発症後は生涯にわたって治療を続ける必要があります。
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