原因
大部分は、常染色体劣性遺伝によって先天的に発症します。線毛の構造を司る何らかの遺伝子に異常があると考えられており、線毛の異常により、気道に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を排除する能力が低下します。
幼少期から上下気道炎を繰り返し、慢性副鼻腔炎と気管支拡張症を発症することが多くあります。
また、約半数の患者さんに内臓逆位(内臓の位置関係が左右逆にある)がみられます。内臓の左右が決定されるのは胎生期であり、線毛による胚の中の水流によって決定されると考えられています。
原発性線毛機能不全症では、線毛の異常により、左右の決定がランダムになることから内臓の左右逆転が生じると考えられています。
慢性副鼻腔炎、気管支拡張症、内臓逆位の3兆候を有する場合、Kartagener症候群と呼ばれます。
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