こうしんれっそう

口唇裂創

最終更新日:
2018年09月13日
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2018/09/13
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概要

口唇裂創とは、唇に生じた傷の一種を指します。口唇はいわゆる「唇」として外部から赤く見える部分に加えて、筋肉や口腔内の粘膜といった異なる性質を有する層からなっています。

また、口唇周辺の解剖も複雑であり、近傍には歯肉や歯などの組織も存在しています。口唇の傷は見た目にも影響を及ぼす部分であるため、こうした審美的な面も考慮しつつ治療が検討されます。

原因

口唇裂創は、口唇に外力が加わることを原因として発症します。具体的には以下のような状況が挙げられます。

  • 車や自転車に乗っているときや、歩行中などに交通事故に遭った際
  • ラグビーや柔道、バスケットボールなどのスポーツを行っている際
  • ケンカなどによって顔面を強打した際

など

口唇裂創が起こった状況によっては、口唇だけでなく歯や歯肉にも影響が出ることがあります。

症状

口唇裂創が生じると、局所の痛みや腫れが現れます。口唇を含む顔面領域は血液供給が多い部分であることと関連して、小さな傷でも比較的多くの出血がみられる可能性もあります。

また、口唇裂創が生じた状況によっては、口唇だけに傷口が限局せず、歯が抜けたり、歯肉が傷ついたりすることもあります。さらに、出血や組織損傷によって空気の通り道が阻害され、結果として息苦しさが引き起こされることもあります。

また、顎や頬の骨が損傷を受けると、口が開けにくい、口を開けようとすると痛みが生じるなどの関連症状がみられる場合もあります。

そのほかにも、神経損傷が生じることから、しびれや感覚が鈍くなるなどの神経症状を伴うことがあります。

検査・診断

口唇裂傷が生じた際には、口唇の層でもどの部分がどのように傷ついているのかを詳細に確認することが大切です。

また、呼吸状態や歯の脱落、神経障害や開口障害などの症状、石や砂利などの異物が付着していないかなどを見極めることも大切です。

口唇裂傷を引き起こした状況などによっては、骨折や脳内出血などを伴うこともあります。そのため、レントゲン写真やCT検査、MRI検査などの画像検査が追加されることもあります。

治療

口唇裂傷は小さな傷でも出血量が多いことがあります。出血の状況によっては、局所圧迫をしたうえで医療機関へ受診することが大切です。

医療機関では、止血をしつつ傷口をきれいに洗浄し、異物がないことを確認して縫合やテープなどによって傷の処置を検討します。この際、口唇の構造を理解したうえで、各層をしっかりと合わせて処置することが重要です。

また、傷が生じた状況によっては傷口が大きく汚染されることもあります。状況によっては破傷風の発症リスクもあるため、ワクチンの利用なども検討されます。傷口の感染が問題になる場合には、抗生物質も併用します。

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