症状
多脾症候群には、先天性心疾患や消化管に関連した症状が全面に出ます。先天性心疾患には両側上大静脈、下大静脈欠損、単心房、単心室、心房中隔欠損、心内膜床欠損、肺動脈狭窄、両大血管右室起始症、肺高血圧、など多彩なものが含まれます。
しかし、心疾患に関連した症状の出方は、病気やその重症度により様々です。中には新生児期早期からチアノーゼや呼吸困難(多呼吸や陥没呼吸など)、哺乳障害、多汗などを呈するものもあります。哺乳障害が強く、成長に異常を認めることもあります。
その一方、心奇形を有していても、心不全徴候やチアノーゼなどの症状がしばらく何もなく経過することもあります。その場合でも年齢を経るにつれて、徐々に心不全症状が出たり、不整脈からの動悸や失神などを発症したりすることもあります。
消化管の異常に関連して、腸回転異常や総腸間膜症などの合併症を有することがあります。この病気を抱えている場合でも、新生児期乳児期には症状を呈することなく経過し、嘔吐や腹痛などの腸閉塞症状をきっかけとして病気が指摘されることがあります。
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