治療
大腿骨骨幹部骨折では、年齢や重症度によって保存的療法をとるか手術療法をとるかが決定されます。成長期では骨折が生じた際、骨の治癒過程がとても早く保存的療法でも治癒が期待できます。骨の転位があれば可能な限り元の正しい位置に骨を整復し、固定をすることで治療します。
しかし、成人では治癒過程に時間がかることも予測され、長期臥床に伴う合併症が懸念されるため、多くは手術療法が選択されます。手術では髄内釘や金属プレートを用いた固定法が適宜選択されます。骨が皮膚から貫通してしまっている場合などは創部(損傷した部分)が汚染されており感染のリスクが高く、体表外から創部を固定する創外固定と呼ばれる固定法がとられます。
経過中には出血による貧血、長期臥床による深部静脈血栓症・肺塞栓症、変形治癒や偽関節などの合併症も懸念されます。適宜に対応しつつリハビリを重ね、機能障害を残すことなく社会復帰できることを目指した治療を行います。
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