症状
子宮脱は症状の程度に応じて、以下の4段階のステージに分かれます。
- ステージI……子宮のもっとも垂れ下がっている部位が腟の入り口(処女膜輪)より1cm以上、上方にある
- ステージII……子宮のもっとも垂れ下がっている部位が腟の入り口の上下1cmの間にある
- ステージIII……子宮のもっとも垂れ下がっている部位が腟の入り口より1cm以上、下方にある
- ステージIV……子宮が完全に脱出している
ステージIの段階では“子宮下垂”の状態であり、症状はほとんどありません。
ステージIIとステージIIIの段階は、“部分子宮脱”と呼ばれます。力を入れたときやしゃがんだときなどに外陰部から何かが下りてくるような感覚があります。
ステージIVでは、さらに下垂が進み、子宮全体が外陰部から飛び出す“完全子宮脱”に至ります。腟のところにものが挟まった感覚があるほか、飛び出した部分が下着などにこすれるため、出血などが生じることもあります。
横になって体を休めている間、子宮は体内に収まるため、このような症状は起床して間もなくはあまり生じません。長時間立ったままでいたり、ある程度活動したりした後に現れる傾向にあります。
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