治療
尋常性乾癬の治療では、症状に応じて薬物療法(外用薬や内服薬、生物学的製剤)や紫外線療法を行います。
外用薬・内服薬
尋常性乾癬の治療は、通常は外用薬(塗り薬)から開始します。使用されることのある外用薬としては、ステロイド外用薬や活性型ビタミンD3外用薬および、これらの配合外用薬が挙げられます。また内服薬としては、ビタミンA誘導体、免疫抑制剤(シクロスポリン、メトトレキサート)、PDE4阻害薬などが挙げられます。
紫外線療法
尋常性乾癬では紫外線を全身に当てる紫外線療法が選択されることがあります。紫外線療法は、薬を外用(または内服)後、波長の長い紫外線を照射する治療です。近年では311nm前後の紫外線(ナローバンドUVB)が乾癬に有効であることが示されています。
ナローバンドUVBの照射が可能になってからは薬外用(内服)も必要なく、照射時間も短くなり、現在はこのナローバンドUVB照射が急速に普及しています。また、難治の部位にはターゲット型のエキシマライト(308nm)による部分照射を行うことで全身の総紫外線照射量を減らすことが可能です。
生物学的製剤
重症の尋常性乾癬に対しては、生物学的製剤を使用することを検討します。生物学的製剤の治療効果や奏功率はとても高く、ほとんどの患者において効果を期待することができるといわれています。
2010年に認可された抗TNFα製剤に加え、3か月毎投与で効果を維持する抗IL-12/23p40抗体、さらにはIL-17関連抗体や抗IL23p19抗体などが続々と登場し、皮疹が完全に消失する患者さんも出現してきています。
医師の方へ
尋常性乾癬について
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