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Skin
尋常性乾癬
乾癬(かんせん)とは、皮膚の表面が炎症を起こすことで生じる慢性の角化性病変のことです。乾癬は、同時に併発する症状に応じて、いくつかのタイプに分かれています。尋常性乾癬とは乾癬のなかでも最も多い病...
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皮膚

尋常性乾癬じんじょうせいかんせん

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更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

乾癬(かんせん)とは、皮膚の表面が炎症を起こすことで生じる慢性の角化性病変のことです。乾癬は、同時に併発する症状に応じて、いくつかのタイプに分かれています。尋常性乾癬とは乾癬のなかでも最も多い病気であり、乾癬患者さんの約90%を占めます。

尋常性乾癬では、乾癬特有の皮膚症状が全身にみられます。皮膚症状の大きさ・数・形はさまざまで、ブツブツした発疹同士がくっついた大きな病変を作ることもあります。尋常性乾癬は20代~30代に発症することが多く、発症により生活の質が低下し、精神的な影響が生じることがあります。また、放置すると内臓疾患を合併し、寿命が短くなることもわかっているため、治療が必要な病気です。

尋常性乾癬は、重症度に応じて外用治療、光線治療、内服治療、生物学的製剤で治療します。

原因

乾癬発症には、遺伝要素、環境因子、免疫学的要因が関わっていると推定されています。

遺伝的要因

乾癬は家族内発症する割合が高いことから、遺伝的な要因が関与していると考えられています。欧米では家族内発症が40〜50%、日本では4〜5%にみられると報告されています。

環境要因

環境要因として考えられているものは、外傷などの外からの刺激、感染やリチウム・カルシウム拮抗薬などの薬剤、食事内容などです。

免疫学的要因

乾癬では、ヘルパーT細胞と呼ばれる白血球の一種が病変部位で免疫反応を起こすことがわかっています。また、IL-17(インターロイキン17)、TNF-α、IL-23という炎症性物質を産生する細胞が炎症に関与していることも知られており、近年それらを抑制する治療法が開発され、実際に効果を示しています。

症状

皮膚症状

尋常性乾癬では、全身にはくっきりと盛り上がった赤いブツブツが出るような症状が現れます。銀白色で皮膚に粉がふいたような状態(鱗屑(りんせつ))がみられ、そのまわりは直径1cm~数cmの大きさで赤みを帯びています。

好発部位は、刺激を受けやすい頭・肘・膝・お尻です。肥満体型の方は太ももの前側(下腿伸側)など擦れやすい部分にもできやすくなります。約50%の患者さんは、皮膚症状にかゆみを伴います。また、爪が粗く研がれたように変形したり、凹んだりする症状も高頻度でみられます。

その他

皮膚などの症状は精神的なストレスとなり、生活の質を低下させます。また、尋常性乾癬では「TNF-α」と呼ばれる物質が体内で増加し、これに関連して糖尿病の悪化、心血管病変の形成などを引き起こすことも知られています。

検査・診断

尋常性乾癬の症状は出る部位によって、他の皮膚疾患と区別がつきにくい場合があります。この場合は、皮膚を少し採取して顕微鏡で確認する病理検査を行います。また、尋常性乾癬では糖尿病や心血管系イベントのリスクが高いため、血圧測定、血液検査(血糖やHbA1c、脂質など)を行うことも大切です。

尋常性乾癬に使用される薬剤に関連して副作用を生じることもありますので、副作用の有無を適宜検索するための検査も重要です。

治療

尋常性乾癬の治療では、薬物療法(外用薬や内服薬、生物学的製剤)や紫外線療法を症状に応じて使用します。

外用薬・内服薬

尋常性乾癬の治療は、通常は外用薬(塗り薬)から開始します。使用されることのある外用薬としては、ステロイド外用薬や活性型ビタミンD3外用薬が挙げられます。また内服薬としては、ビタミンA誘導体や免疫抑制剤などが挙げられます。

紫外線療法

尋常性乾癬では紫外線を全身に当てる紫外線療法が選択されることがあります。紫外線療法は、薬を外用(または内服)後、波長の長い紫外線を照射する治療です。近年では311 nm付近の紫外線(ナローバンドUVB)が乾癬に有効であることが示されています。

ナローバンドUVBの照射が可能になってからは薬外用(内服)も必要なく、照射時間も短くなり、2017年現在はこのナローバンドUVB照射が急速に普及しています。また、難治の部位にはターゲット型のエキシマライトなどによる照射を行うことで全身の総紫外線照射量を減らすことが可能です。

生物学的製剤

重症の尋常性乾癬に対しては、生物学的製剤を使用することを検討します。生物学的製剤の治療効果や奏功率はとても高く、ほとんどの患者さんにおいて効果を期待することができます。

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