原因
尋常性天疱瘡は、皮膚に含まれるデスモグレインと呼ばれる分子に対して自己抗体ができてしまうことにより引き起こされます。デスモグレインは上皮細胞(皮膚の表面の細胞)の接着に関与している分子です。4種類存在し、中でも尋常性天疱瘡の患者さんでは、主に皮膚や粘膜 (口腔内など) の接着に関わるデスモグレイン3に対する抗体ができてしまいます。これらに対する抗体ができることにより、体の免疫システムが皮膚や粘膜に含まれるたんぱく質を誤って攻撃し、水疱(水ぶくれ)やびらん(表皮細胞がはがれてただれてしまう状態)を発症します。しかし、なぜデスモグレインに対する抗体ができてしまうのか、なぜその抗体を持つと天疱瘡になってしまうのかといった詳細はわかっていません(2018年12月時点)。
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