原因
腎臓は尿を生産する臓器ですが、尿の中には老廃物が含まれています。
つまり、腎臓が尿を生産することで、体にとって不要な物質を尿とともに体外に排出しているのです。しかし、腎臓の機能が低下して尿の生産がうまくできなくなると、体内に老廃物が蓄積してしまいます。
さらに、体内の水分バランスや電解質の調整もうまくできなくなってしまい、尿毒症を発症します。老廃物の蓄積、水分・電解質のバランス異常などの影響は腎臓に限ったものではなく、全身の各種臓器に広く影響を及ぼします。
尿毒症は、腎臓の機能が著しく損なわれた腎不全と呼ばれる状態で発症します。腎臓の機能低下は、急速に進行することもあれば、ゆっくりと進行することもあります。
腎機能の低下が生じる原因としては、脱水や薬剤、急性糸球体腎炎、尿管結石、前立腺肥大症など数多くのものが存在します。中でも、高齢者に多い糖尿病や高血圧、高脂血症などを基盤として発症する慢性腎臓病は、高齢化の進んだ日本において特に注意すべき病気の1つです。これら腎機能低下を起こすような病態を無治療のまま放置すると、やがて腎不全に至り、尿毒症の発症につながります。
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