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にょうどくしょう

尿毒症

最終更新日
2021年07月13日
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2021/07/13
更新しました

概要

尿毒症とは、腎不全の進行を原因に起こる症候です。

腎臓は、体内の水分量や電解質の調整をしたり、ホルモンの分泌をしたり、血液中の老廃物を濾過(ろか)して排出したりするはたらきを持つ重要な臓器です。そのため、腎機能が著しく低下すると、これらのはたらきが失われ、また腎臓から排泄すべき体の老廃物が蓄積し、全身にさまざまな症状が生じます。

その症状には、むくみや電解質異常、貧血、吐き気、けいれんなどが挙げられます。つまり、尿毒症は体のバランスが著しく障害された状態であるともいえます。

また、腎機能の低下は、急速な経過で生じることもあれば、糖尿病高血圧などを基盤として緩やかに進行することもあります。

原因

腎臓は尿を生産する臓器ですが、尿の中には老廃物が含まれています。

つまり、腎臓が尿を生産することで、体にとって不要な物質を尿とともに体外に排出しているのです。しかし、腎臓の機能が低下して尿の生産がうまくできなくなると、体内に老廃物が蓄積してしまいます。

さらに、体内の水分バランスや電解質の調整もうまくできなくなってしまい、尿毒症を発症します。老廃物の蓄積、水分・電解質のバランス異常などの影響は腎臓に限ったものではなく、全身の各種臓器に広く影響を及ぼします。

尿毒症は、腎臓の機能が著しく損なわれた腎不全と呼ばれる状態で発症します。腎臓の機能低下は、急速に進行することもあれば、ゆっくりと進行することもあります。

腎機能の低下が生じる原因としては、脱水や薬剤、急性糸球体腎炎、尿管結石前立腺肥大症など数多くのものが存在します。中でも、高齢者に多い糖尿病高血圧、高脂血症などを基盤として発症する慢性腎臓病は、高齢化の進んだ日本において特に注意すべき病気の1つです。これら腎機能低下を起こすような病態を無治療のまま放置すると、やがて腎不全に至り、尿毒症の発症につながります。

症状

尿毒症を発症すると、全身の各種臓器にさまざまな症状が生じます。

初期症状としては、倦怠感(けんたいかん)や疲れやすさなどを自覚するようになります。そのほかにも、全身のむくみや息苦しさ、食欲低下、吐き気、下痢、ぼーっとする感じ、皮膚のかゆみや出血、視力の障害など、全身にあらゆる不調をきたします。さらに、中枢神経系への影響が強くなると、けいれんが引き起こされることもあります。

そのほかにも、尿毒症では貧血が進行することもあります。貧血に関連した顔色不良や動悸、運動時の疲れなども生じます。また、電解質異常も併発するため、不整脈の原因となったり、骨の代謝に影響が及んだりすることもあります。

尿毒症の症状がどのように現れるかは、腎機能低下の様式によっても大きく影響を受けます。また、尿毒症を放置し進行してしまうと、心不全昏睡(こんすい)状態などを引き起こし、命に関わる深刻な状態に陥ります。

検査・診断

尿毒症は主に血液検査で診断されることが一般的です。クレアチニンや血清尿素窒素(BUN)の値に異常が生じることが一般的です。またそのほかにも、血清カリウムの上昇や血中重炭酸イオン(HCO3)の低下などが見られることがあります。

また前述のとおり、尿毒症では貧血が見られることもあるため、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットの値が低下する場合もあります。

治療

尿毒症の主な治療方法として、血液透析、連続携行式腹膜透析(CAPD)、腎移植などの腎代替療法が挙げられます。

血液透析やCAPDなどの透析は、腎臓に代わって体の中にたまった老廃物や余分な水分を取り除くことにより、尿毒症を治療します。一方で、ホルモンの分泌や血圧のコントロールなどの腎臓のはたらきを代行することはできません。

また血液透析では、血液中と脳の電解質や尿素の濃度差が生じることによる“不均衡症候群”や血圧下降などの合併症が見られることがあるほか、CAPDでは腹膜炎、脱水、低カリウム血症高カリウム血症などの合併症が見られることもあります。

腎移植とはドナーから提供を受け、健康な腎臓を移植する治療方法です。腎臓の機能そのものが回復するため、生活の質や生命予後がよくなると考えられていますが、ドナーを見つけるなどの課題もあります。

予防

尿毒症は、腎不全を基盤にして発症する病気です。そのため、腎臓のはたらきを落とさないように日常生活から注意することで、発症の予防が可能な側面もあります。

適度な運動や体重コントロール、減塩食、禁煙などを心がけ、場合によっては降圧剤や血糖降下剤、高脂血症薬などの併用も検討することが大切です。

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