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へいかつきんにくしゅ

平滑筋肉腫

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

平滑筋肉腫(へいかつきんにくしゅ)とは、平滑筋(へいかつきん)とよばれる筋肉に生じる悪性腫瘍です。

平滑筋は、心臓をのぞく体の内臓にひろく分布する筋肉です。気管、胃、小腸、大腸、膀胱、子宮、尿管、血管など、さまざまな臓器の壁を構成し、体の多くの部位に存在します。

そのため平滑筋に悪性腫瘍が生じる平滑筋肉腫は、体のさまざまなところに生じる可能性があります。

原因

平滑筋肉腫は、軟部腫瘍(なんぶしゅよう)のひとつですが、平滑筋肉腫をふくむ多くの軟部腫瘍の発生原因は明らかになっていません(2018年1月現在)。

*臓器や骨、皮膚といった部位ではない組織に生じる腫瘍

なかでも平滑筋肉腫は、四肢(うで・あし)、腹部(胃)、子宮などに生じやすいです。子宮に生じた場合には、子宮肉腫とよばれることが一般的です。

症状

平滑筋肉腫では下記のような症状がみられます。

  • 病変部位にこぶのようなものがあらわれる
  • 病変部位が腫れる
  • 病変部位に近いところの皮膚が変色する
  • 病変部位に潰瘍(かいよう)(ただれ)があらわれる
  • 腫瘍から出血する
  • 腫瘍による圧迫感がある
  • 関節が曲がらなくなる、座れなくなる(腕や脚の関節に発生した場合)
  • 消化管が閉塞する(胃や小腸、大腸に発生した場合)

など

腫瘍は直径5cm以上になることが多く、皮膚の下や、筋肉のなかに、こぶのようにあらわれます。胃に生じたときには、腹部を触ることで腫瘍を感知できることもあります。痛みは感じないことが多く、発症に気付きにくいといえます。

検査・診断

平滑筋肉腫では下記のような検査が行われます。

  • 生検
  • 画像検査(X線検査、CT検査、MRI検査、PET検査、骨シンチグラフィーなど)
  • 血液検査
  • 尿検査
  • 超音波(エコー)検査
  • 心電図検査

など

平滑筋肉腫をふくむ軟部腫瘍の発症が疑われるときには、確実な診断をおこなうために、生検を行います。病変に針を刺したり、手術で腫瘍を切除したりして、腫瘍の細胞や組織を採取し、顕微鏡で検査します。この検査を行うことで、腫瘍の性質(良性か悪性か)や、腫瘍の種類を明らかにし、平滑筋肉腫かどうかを判断します。

また画像検査ではX線検査、CT検査、MRI検査、PET検査、骨シンチグラフィーなどが行われます。腫瘍のある場所や、広がり方、転移などを明らかにすることで、治療方針の決定につなげます。

そのほか、血液検査、尿検査、超音波(エコー)検査、心電図検査などが行われることがあります。

2018年1月現在、平滑筋肉腫をふくむ軟部腫瘍を的確にみつけだすための腫瘍マーカー(血液検査で、その腫瘍の発生時に特徴的な数値を示す成分)はありませんが、腎臓や肝臓の機能を評価して治療に役立てるために、血液検査が行われることがあります。

尿検査、超音波検査も腎臓・肝臓の機能を調べることができ、また心電図検査では心臓の機能を調べることができるため、治療を進めていくうえで、それぞれの検査を行うことがあります。

治療

平滑筋肉腫では下記のような治療法があります。

  • 手術療法
  • 放射線療法
  • 薬物療法(化学療法など)

など

治療の主軸となるのは手術療法です。まずは腫瘍を切除し、悪性腫瘍を取り除くことを目指します。手術を行うときには、術後の再発を防ぐために、腫瘍自体に加え、周囲の正常な細胞、そして場合によっては周囲のリンパ節を同時に切除・摘出します。

どこまでの範囲を、どのように切除するのかについては、悪性腫瘍の状態によって異なります。腫瘍が大きくなっているときには、腫瘍のある腕や脚を切断する手術が行われることがあります。

一方で、近年の検査技術や手術手技の進歩によって、可能な限り腕や脚を温存する手術も広く行われるようになりました。腫瘍の状態や患者さんの容態、希望などを考慮しながら、手術の方針が決められます。

手術の前後には、薬物療法(化学療法:抗がん剤治療など)が行われることがあります。術前に行うことで悪性腫瘍の進行をコントロールしたり、術後に行うことで再発を予防したりします。

また同じく手術の前後に、放射線療法が行われることがあります。放射線療法が治療の第一選択肢となることはほとんどありませんが、手術の補助療法として腫瘍の大きさをコントロールしたり、再発を防いだりするために行われます。また、悪性腫瘍による疼痛(痛み)の緩和のために行われる場合もあります。

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