症状
延髄外側症候群では嘔吐、嚥下障害、声のかすれ、温度や痛みを感じる機能の障害、物が二重に見える複視などさまざまな症状が現れます。一般的な脳梗塞では手足の麻痺がみられますが、延髄外側症候群では運動麻痺は起こりません。
嚥下障害・声のかすれ
喉の筋肉に麻痺が生じ、飲食物をうまく飲み込めなくなったり、声がかすれるようになったりします。また、しゃっくりが止まらなくなるなどの症状がでることもあります。
温度や痛みを感じる機能の障害
延髄が障害されると、顔や首から下の半身に感覚障害が起こることがあります。温度や痛みに関する感覚(温痛覚)は一部交差しているため、顔の症状と体の症状がある場合は、それぞれ左右反対側に症状がみられるのが特徴です。
小脳性運動失調
四肢や体の感覚を脳に伝える神経が障害されると、運動失調がみられる場合があります。歩行時のふらつきや、歩行時に横にずれてまっすぐ歩けないなどの症状がみられることもあります。
ホルネル症候群
延髄の交感神経の一部が障害されると、瞳孔の開きが悪くなったり、まぶたが垂れ下がったり、眼球の位置が後ろに後退したりするなど、主に目の症状が現れます。そのほか顔の発汗量が低下したり、顔が赤みを帯びたりすることもあります。
めまい・嘔吐
平衡感覚などを司る前庭神経に障害が及ぶと、回転しているかのようなめまい(回転性めまい)や嘔吐などがみられることがあります。
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